葬式不要論が的外れといえるこれだけの根拠 おカネや時間をかけるのにも事情がある

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お葬式を行う理由は?(写真: xiangtao / PIXTA)

「なぜお葬式を行うのか、その理由がわかりますか?」

私は勤め先である葬儀会社で、お葬式の企画・運営以外にも採用の担当をしています。 そして採用面接のとき、求人応募者に必ず問いかけるのが冒頭の質問です。

応募者の多くは経験者ですが、「えっ」と驚いた顔をして、しどろもどろに返答をする人が結構います。また、最近は一般の方からも「高いおカネを払ってまでお葬式を行う意味がわからない」という意見をよく耳にします。なぜお葬式を行うのかという質問に答えられないプロもいる以上、一般の方が「お葬式の意味」をわからないのも仕方ありません。

お葬式を行う6つの理由

葬儀業界には葬祭ディレクターという資格試験があって、その公式テキスト『葬儀概論』には、お葬式を行う理由として「6つの項目」が提示されています。

1.社会的な処理
お葬式には、故人が亡くなった事実を関係者に知らせる役割があります。
2.遺体の処理
遺体には保冷処置を行い、最終的には火葬して遺骨として扱います。
3.霊の処理
宗教的に故人の霊を見送ります。
4.悲嘆の処理
お葬式には、遺族の悲しみを和らげる効果があります。
5.さまざまな感情の処理
人が死ぬと、残された人たちの心をざわつかせます。さまざまな儀式を通じて、それを緩和する効果もお葬式にはあります。
6.教育的役割
大切な人の死から学ぶことで人生観さえ変わることもあります。 たとえば、お葬式は命の尊さやはかなさを教えてくれます。

以上がお葬式を行う理由についての、葬儀業界の公式見解です。しかし20年近く現場で働いてみて、もう1つお葬式を行う理由があると私は思います。

次ページ働いてわかったお葬式を行う「もう1つの理由」
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