名が体を表していない?「残念な路線名」10選

「さくらトラム」「桃太郎線」どこだかわかる?

この愛称に関しては、沿線の「ソライエ清水公園アーバンパークタウン」という大規模住宅分譲地をPRするために路線愛称名を決めたのではと指摘する向きもある。広告と紛らわしい名称であるなら公共放送が採用するわけはなく、ニュースなどでは正式名の東武野田線を使用している。どうせなら、日本語の「公園都市」にすればよかったが、すでに神戸電鉄に公園都市線がある以上、それは二番煎じとなる。

どこまで普及するのか、あるいはいつしか消えてなくなるのか? そういう意味では、注目していたい愛称名である。

2)東京さくらトラム(東京都交通局・荒川線)

東京に唯一残った都電は「荒川線」として長年親しまれてきた。ところが、2017年4月に東京都交通局は「東京さくらトラム」という愛称を設定し、それを普及させようと涙ぐましい努力をしている。

「東京さくらトラム」の愛称が付けられた都電荒川線。駅ナンバーの表示も桜の花びらをかたどっている(筆者撮影)

それにしても、なぜ「さくらトラム」なのだろうか? 確かに、沿線には飛鳥山をはじめ桜の名所が多い。しかし、都電荒川線沿線の代表的な花と言えばバラであろう。線路際にバラを咲かせ、風物詩として定着しているのに、あえてサクラとしたのは、首をかしげざるをえない。

荒川線の駅ナンバリングのアルファベットはSAとなったが、これは”Streetcar Arakawaline”の頭文字とも受け取れる。万一「さくらトラム」が普及しなかったときのことを考えて決めたのかもしれない。

東北に行かないのは同じでも…

3)宇都宮線(JR東日本・東北本線)&京浜東北線

車両にも表示され、定着している「宇都宮線」の愛称(写真:ニングル / PIXTA)

JR東北本線の黒磯駅以南を「宇都宮線」と愛称で呼ぶことは、1990年にさかのぼり、すでに四半世紀以上の歴史がある。すっかり定着してしまった感があり、言いやすいことも一因であろう。当時の栃木県知事がJRに提案し、沿線自治体も賛同したため、案内表記も宇都宮線が一般的になってしまった。

確かに、黒磯以北へ直通する旅客定期列車はなくなったので、実態に即しているとも言えるが、東北という語句への偏見も感じられ、全面的に賛同するにはためらいがある。

その一方で、東北どころか近場の大宮までしか行かない近郊の電車を「京浜東北線」と相変わらず呼んでいるのは、よく考えてみればおかしなことである。すっかり定着しているので異議を唱えたりはしないけれど、宇都宮線と京浜東北線という2つの線名を並べてみるのは興味深いことにも思える。

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