とはいえ、実験的な番組は面白がり方に難しさを伴います。さまぁ~ずの三村マサカズさんと大竹一樹さんに「通常のドラマでもなく、コント番組でもない。どう見たらいいんですか?」と素朴な疑問をまずは投げました。
普段見ることができない現場を「のぞき見」できる
「確かに見方が難しいですよね。ドラマをやりたければ、もっとちゃんと練習して、リハして見せればいいですから。そのほうが掛け合いもうまくいくし、タイミングも合うし、カメラワークも、音楽も計算のうえでできる。でも、この番組はそれをやってない。コントだとしたら、お笑いに寄せたボケツッコミが必要ですが、この番組はやっぱりそれもやってない。いったい何なんでしょうね(笑)」(大竹さん)
「密かに思っていたことなんですけど、この番組は一番はじめのリハが『のぞき見』できるというものじゃないかと。完成形になるドラマの原本みたいなもの」(三村さん)
「それ、正解です。初めて聞きましたが、とうとういい答えを(三村が)言えました(笑)。ドラマの場合は通常、監督が演出して、『この場面はテンションを上げていこうとか、ここのタイミングはずらそう』とか立ち位置に至るまで指示があるんですが、このドラマは何もない。声の大きささえ調整なくスタートしますから、われわれとのバランスもわからないまま本番に入ります」(大竹さん)
「毎回女優さんに『ごめんね、こんなのに付き合わせちゃって(笑)』と言っていますよ」(三村さん)
「『楽しかった』と言って帰ってくれてはいますが。われわれも初めてのことだし、女優さんにとってもあまりできない経験だと思います」(大竹さん)
NGシーンなどのメイキング映像や撮影後の反省会の様子を見せるものは珍しくありませんが、「裏側が本番」になる前代未聞のこの番組は、つまり普段見ることができない現場を「のぞき見」できてしまうというわけ。「台本どおりのせりふ」や「10分の制限時間」といった縛りがあるなかで、回によってはせりふが出てこないことや10分をオーバーしてしまうこともあります。そんなハプニングがあるからこそ、むしろ「のぞき見」できていることにお得感すら増してきます。なお、番組では10分の一発撮りドラマの後は緊張がほぐれた瞬間のさまぁ~ずと女優のトークシーンものぞき見できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら