「お散歩番組」人気の秘密は、どこにあるのか

テレビは「ハレ」のメディアではなくなった

お散歩番組の中でも異彩を放っているのが「ブラタモリ」だ。写真は3月19日放送予定の「熊本城」(C)NHK
昨今のテレビ界では、キー局だけでなく多くの地方局がお散歩番組を作り出しており、なかには局の看板番組となったものもある。こうした状況は今のテレビ界の何を表しているのだろうか。社会学者の太田省一氏にその系譜も含め探ってもらった。

 

今テレビでは、お散歩番組が花盛りだ。芸能人や有名人がどこかの街を訪れ、特にこれといった目的もなくぶらぶら歩く。シンプルに言えば、ただそれだけの番組である。

大きく見れば、こうした番組は旅番組の一ジャンルということになるだろう。海外でロケをする大がかりな旅番組などに比べれば、地味な存在のようにも見える。ところがここ最近、お散歩番組は、旅番組の主流と言ってもいい。本数の多さだけでなく、多くの局には看板番組と言えるようなお散歩番組が揃っている。

お散歩番組の魅力とは?

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ではお散歩番組の魅力は何だろうか?

それは一言で言うなら「普段着の魅力」である。そこからさらに分けるなら、街の魅力と人の魅力という二つの側面があるだろう。

一般的に旅番組では、観光名所を訪れ、名産品や名店などを紹介する。つまり、非日常的な贅沢を味わえるところが特徴だ。それに対しお散歩番組では、地元の人々が利用する商店街が登場し、評判のお惣菜、地元で人気の定食屋や喫茶店などが紹介される。そこにあるのは日常であり、普段着の街である。お散歩番組が数多く作られる背景には、制作費が比較的かからずにすむというような点もあるかもしれないが、より本質的には普段着の街をぶらぶら歩く雰囲気のリラックスした心地よさが視聴者にとっても実感しやすいからではあるまいか。

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