こだまする「ロスジェネが怖い」という悲鳴 20代にとっては、おそらく恐怖でしかない

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伊藤さん(仮名)もそんな気合のはいった氷河期・ロスジェネ世代の先輩の1人です。伊藤さんは今年38歳の女性で、メディア系企業で営業の仕事をしています。

そんな伊藤さんの下に25歳の男性社員田中さんが異動してきました。会社がなかなか人を採用しなかったので、38歳の伊藤さんが今までいちばんの若手で、その次が25歳の田中さんという、非常に年齢のバランスが悪い構成になっていました。

田中さんの仕事っぷりにイライラ…

ロスジェネ世代の伊藤さんは、この田中さんの仕事っぷりに非常にイライラしています。田中さんはなんでもかんでもわからないことがあると、伊藤さんに聞いてくるのです。

伊藤さんもヒマではありません。

そもそも仕事というのは、自分で考えて、自分で動いて、

「人の倍」働くもの

そう考えていた伊藤さんは田中さんにブチ切れそうです。

しかし今の時代、部下に怒鳴ったりすることはできません。その代わり、伊藤さんは田中さんに

「自分で考えて」

とクールに突き返していました。すると、田中さんはそのたびにビクっとして、段々と元気がなくなっていきました。

なぜ、元気がなくなるのか伊藤さんにはよくわかりません。そもそも伊藤さんは、

若者のおびえる気持ち

というのをはるか昔に捨ててきてしまったのです。

しかし、田中さんが仕事をなかなか覚えないので、上司にちゃんと教えるようにと注意された伊藤さん。考えを改め、田中さんになるべく優しく接することにしました。

そんな中、伊藤さんは誰にも教えてもらえず、泣きながら深夜まで残業した日々を走馬灯のように思い出しました。

時にお局さまに呼び出され「あんたの話し方が気に入らないのよ」など、指導を入れられたこともあったあの日々……。それなのに自分は若手に優しくしなければいけないというこの理不尽。

しかし、時代は変わったのだ……。

伊藤さんはうなだれました。

次ページ人の2倍、3倍働くのが普通だった
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