今年の日本株は「5月に買え」かもしれない

米国の格言「セルインメイ」はあてはまるのか

立場はやや違うが、「日経平均2万5000円以上への上昇」という展開を想定するのはSMBC日興証券のチーフ・テクニカル・アナリスト、吉野豊氏も一緒だ。今年2~3月の世界的な株価下落・金利上昇・為替の円高といった混乱は3月末で一巡。4月は下値堅めの時期で、6~8月にかけて再び上値を試す展開になる、とみている。

例年のような「アベノミクス年後半高」再現は難しい?

吉野氏によると、今年の相場は昨年のような年末高の相場にはならないようだ。「アベノミクス相場下では年間高値が後半に寄るライト・トランスレーションというパターンが続いた。上昇基調が強く、調整期が短いのが特徴である。ただ、今年は米国の中間選挙など年後半に波乱材料が集中するため、8月高値が限界か」とみる。

「年間の高値が8月」というケースはあまり見ないが、ないことはない。たとえば1986年がそうだった。日経平均は同年8月20日に1万8936円の高値を記録している。わが国が「世界一の債権国」となり、「ウォーターフロント」関連株が市場で賑わい、「新人類相場」が演じられた年だ。バブル相場が幕を切って落とされた年、というのは何とも意味深長ではないか。

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市場心理は4月以降の戻り相場になお懐疑的である。日経平均が2万2000円台半ばでいることが象徴的だ。

それはそうだろう。米国と中国という2つの大国の“貿易戦争”だけでなく、実際にミサイルが飛びかったシリア攻撃が行われた。4月27日に行われた南北朝鮮の首脳会談は、6月初旬まで行われるとされる米朝首脳会談の「前座」にすぎない。

その一方では、11月の中間選挙を前にドナルド・トランプ米大統領が必死のツィッター「口撃」をしている。さらには、安倍晋三政権が支持率低迷…という状況では、手放しのリスクオンというわけにはいかないのも、やむを得まい。

しかし、そうした市場外の政治的要因をいったん棚に上げれば、需給関係、企業業績、テクニカルと材料が出そろい、機は熟しつつある。今から「すでに夏相場が始まっている!」などというのは、いささか気が早すぎるだろうか…。

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