2017年ワイン生産量は過去60年で最低だった 欧州の悪天候が影響
[パリ 24日 ロイター] - 国際ブドウ・ワイン機構(OIV)が24日に発表した統計によると、2017年は、世界のワイン生産量が過去60年で最低となった。悪天候で欧州連合(EU)域内の生産量が減少した。
昨年のワイン生産量は2億5000万ヘクトリットル(1ヘクトリットルは100リットル)で前年比8.6%減。これは、1957年の1億7380万ヘクトリットル以来最低となる。
悪天候のため、EUの上位生産国がすべて打撃を受け、域内全体の生産量は前年比14.6%減の1億4100万ヘクトリットルとなった。国別では、イタリアの生産量が17%減の4250万ヘクトリットル、フランスが19%減の3670万ヘクトリットル、スペインが
20%減の3210万ヘクトリットルだった。
フランス政府は昨年、春霜や干ばつ、嵐などの悪天候が続いてボルドーやシャンパーニュなど主要な産地が影響を受け、ワイン生産量は過去最低となったと発表していた。
米国と中国は横ばい
一方、生産第4位の米国と7位の中国は、ほぼ横ばいだった。
中南米はまちまちで、アルゼンチンがきわめて生産の少なかった昨年から25%増、チリは6%減だった。
世界のワイン消費量は2億4300万ヘクトリットルで前年比1.8%増、首位は米国の3260万ヘクトリットルだった。2位はフランスの2700万ヘクトリットル。
中国の消費量は3年連続の大幅増で、17年は前年比3.5%増の1790万ヘクトリットルだった。
輸出量ではスペインが首位で世界の市場シェアは20.5%。輸出金額の首位はフランスの90億ユーロ(110億ドル)だった。
世界の総輸出量は1億0790万ヘクトリットルと前年比3.8%増、金額では300億ユーロで前年比5.1%増だった。
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