「自転車を積める列車」で鉄道利用は増えるか

ママチャリOKの列車も…混雑時の扱いは課題

千葉県は2012年からサイクルツーリズム推進事業に力を入れており、県内のサイクリング環境整備を支援してきた。こうした中で千葉支社でも2013年以降たびたびサイクルトレインを運行。さらに自転車関係団体や関係自治体との情報交換を重ね、「B.B.BASE」の投入に至ったというわけだ。

「出発駅である両国駅をはじめ、『B.B.BASE』の到着各駅では階段やエレベーターを使わず直接ホームへの出入りができるよう改装しています。サイクリストの方々にとって、車内の自転車を乗せるために折り畳む作業や階段などの段差がわずらわしさのひとつ。それを最小限に抑えることで、快適に目的地までご利用いただける点が大きな特徴です」(同支社担当者)

「もっと一般的になるとうれしい」

本格的なサイクルトレインの登場について、あるアウトドアライターは「もっと一般的になってくれるとうれしい」と話す。

「外国では自転車専用ラックが普通の列車にもあるなど、折り畳んだりバラしたりせずに気軽に自転車を持ち込めるところも少なくありません。自転車はエコですし体を動かすので健康にもいい。サイクルトレインがもっと普及すれば、手軽なスポーツとしてのサイクリングもより広まるのではないかと期待しています」

ただ、一方で今回の「B.B.BASE」に対してはある懸念も示す。

「びゅうプラザなどで事前に旅行商品として購入しなければ乗車できないんですよね。つまり、たとえば『週末、朝起きたら天気が良くてサイクリングにでも行くか……』という気軽さがない。もちろん事前に予定してサイクリングを楽しむなら最高の列車なのですが、気ままさを優先しているサイクリストにとってはちょっと使いにくいのも事実ですね」

旅行商品としての発売に限られているのは、事前に自転車の型式などを確認する必要があるためだという。もちろんその事情は理解できるし、混乱を招かないためにも必要なこと。理想を言えば、一般の列車にも気軽に自転車を持ち込めるといいのだろうが、通常の客との関係もあってそれはなかなか難しい。その点では、本格的な“サイクルトレイン”の嚆矢(こうし)として「B.B.BASE」への期待は高い。

次ページ「駅から目的地への足」としても期待
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