新幹線「最後部座席後ろの空間」は誰のものか

訪日客は荷物の置き場所に悩んでいる

TGVでパリ・ドゴール空港に着くほとんどの旅客は大きなスーツケースを持っている(シャルル・ド・ゴール空港TGV駅で、筆者撮影)

「長距離列車なのに、荷物の置き場がないなんて。シンカンセンは快適な乗り物って聞いたけど、3時間近くも苦しい思いをするとは夢にも思わなかったわ!」
ひかり号で東京から京都に向かっていた米国人観光客のジェーンさんは、大きなスーツケースを足元に置き、いかにもつらそうな面持ちだった。

訪日観光客が急激に増加する中、重そうなスーツケースやキャリーバッグを持って移動する外国人の姿を多く見かけるようになった。しかし、東海道・山陽新幹線をはじめとする長距離列車は、こうした「大荷物を持った旅行客」への配慮は十分とはとても言えない状況だ。今後、東京五輪に向け、個人で日本を旅行する外国人客がさらに増える中、少しでもスムーズに旅行してもらうためにはどんな工夫をしたら良いのだろうか。

訪日客の荷物は重くて大きい

冒頭で紹介したジェーンさんの嘆きのように、東海道新幹線での移動の際、荷物のやり場に困る外国人客の姿をよく見かける。ことに「ひかり」の指定席車両ではその傾向が顕著だ。なぜなら、短期滞在の訪日客などが使う「ジャパン・レール・パス(JRパス)」では本数の多い「のぞみ」には乗れず、1時間に1~2本しかない「ひかり」に集中してしまうからだ。

アジアの近隣諸国からやってきて、日本の滞在日数は3~5日間という人たちなら、せいぜい小さめのキャリーバッグ程度を持ち運ぶ程度だが、欧米やオーストラリアから2~3週間かけて日本プラス他のアジアの国々も回るといった旅行者たちの荷物は本当に重くて大きい。

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