日経平均がGWに2万2700円前後まで戻る理由 相場は案外、皆が思っている方向と逆に行く
きっと、こんなに売り越しが続いたのは、外国人投資家の保有するポジションが予想以上に痛んでいるためだと思います。彼らは、たとえば、「FANG(フェイスブック、アマゾン、ネットフリックス、アルファベット)」や「MANT(マイクロソフト、アップル、エヌビディア、テスラ)」に相当「依存」していましたから、それらが崩れたことによって、「われ先に」と、アベノミクス相場で積み上げた日本株を選択の余地なく、手放した可能性が高いと思います。
一方、8兆円も売られても、日経平均株価は昨年の安値を下回っておらず、「長期の上昇トレンド」は健在です。「いったい、お前は何が言いたいのか?」と思われるかもしれませんが、要するに日本株は米国株が落ち着くまでの間、しばらく上げ下げを繰り返す低迷期間(面白くない期間)が続くことが予想されます。「8兆円も売られてこの程度の下げでおさまっている相場」は、やはり底堅いと判断すべきです。
為替も、いずれはドル高円安に?
為替市場では依然として、円高トレンドが続いています。しかし、3月終盤のドル円は一時1ドル=107円台を回復するなど、需給の改善が進んでいるのではないか、と思わせる動きがみられます。
ダウ平均株価が一時700ドル超下げた4月2日の同市場でも、NY市場では1ドル=105円台前半まで円高が進むことはなかったのです。実は、CFTC(全米先物取引委員会)が毎週公表するCME(シカゴにある世界最大規模の先物取引所)通貨先物市場における投機筋の円ポジションをみると、円売りのポジションの超過が、2月後半の段階で10万枚程度あったものが、3月27日時点ではたったの3668枚に急減しています。
これは、円安方向に賭けていた大半の投機家が、円安をあきらめてポジションを閉じたことを意味します。過去、円売りポジションが大幅に減少すると、逆に円安方向に動き出す傾向が強いのです。
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