病気が早く治る患者はいったい何が違うのか よい病院を見分けるためのポイントとは?
病院側のやる気というのは、経営者やスタッフをリードする現場の医師の考え方、また、どのような人材が集まっているかなど、さまざまな要因が複雑に絡み合って決まります。しかし、やる気に直結するポイントはとてもシンプルだと私は考えています。
「自分たちはどのような医療を目指すのか」
その理念を病院に関わる全ての人間が共有して実行できているかどうか。それができているならば、いくらでも状況をいい方向へ変えていけるはずなのです。
やる気がある病院かどうかを見分けるポイントについてお伝えしましょう。救急車で病院へ搬送されるような急を要するケース以外は、患者さんには病院を選択する権利があるのですから、ぜひ病院を見学してください。そのときに、まず確認すべきは次の3つです。
2.働いているスタッフがきちんと笑顔で挨拶ができているか。雰囲気が悪くないか。
3.廊下などの共有スペースに変な臭いはしないか。掃除や汚物の処理などがきちんとできているか。
どれも当たり前のことではないか、と感じた方も多いと思います。最低限の原則とも言えるでしょう。しかし、この当たり前のことをきちんと継続することができない病院は意外と多いのです。
入院する場合には事前に、担当医師の説明を受けるはずなので、そのときも注意を払って話を聞くようにします。何より医師側は、入院する患者さんを治療するためには、「患者さんの状態がなぜ悪くなっているのか」という理由をきちんと把握していなければなりません。
とくに、急性期病院からリハビリ病院へ移る場合には、専門治療は終わっているのですから、障害が現れている原因は脳なのか、脊髄なのか、それとも他の場所なのか、明らかにしておく必要があります。その原因の管理が医者のコントロールを超えるものなら、リハビリどころではないわけです。
次のポイントは全身の状態
心臓や呼吸が不安定である、精神状態が良くない、発熱が続いている、栄養状態が悪いなど、基礎的な体調が不良であれば積極的なリハビリはできません。体調が整って初めてリハビリが成り立つわけです。患者さんの状態を適切に診断してもらい、「いまは寝たきりですが、ここまでは良くなります」といった説明を、医師が具体的に示せることが重要です。
病院によっては、主治医が患者さんのことを把握していないために、リハビリ治療の説明を理学療法士や作業療法士などのセラピストが行うこともあります。このような場合には、その病院で本当によいのかどうか、もう一度冷静に考えてみるべきです。
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