総力分析!「VR・AR」は世界をどう変えるか? 野村総研が予測する「今からの5年間」
さまざまな用途に活用され始めたVR
自動車や不動産などの高額商品の販売現場で、VRの活用が進んでいる。
VRを利用すれば、見込み客の求めるカラーやオプションを、限りなく実車に近いCGで体験してもらえる。不動産業界でも、“バーチャル内覧”がすでに行われており、家具やインテリアの配置変更、マンションの高層階と中・低層階の眺望の違い、朝・晩での日照の変化など、条件を変更した場合の状況を疑似体験できる。
このような疑似体験はさまざまな業務に応用できる。
企業の採用活動では、就職後の「こんなはずではなかった」という後悔を避けたい就活生と、「会社のリアルな様子を見てほしい」という採用担当者のニーズを満たすツールとして、採用にVRの活用を検討するケースが出てきている。
たとえば、楽天は「VRによるオフィスツアー」を実施している。360度動画を用いて、オフィス設計に対する同社独自のこだわりや、社員が働いている姿を就活生にリアルに見せて、実際に自分が働いているイメージを描いてもらおうという狙いがある。
また、セコムはVRを活用した研修プログラムの導入を2017年11月に発表している。具体的には、「煙が充満する中での避難誘導」「避難器具の体験シミュレーション」といった「危険が含まれ、座学よりも体験に価値がある」訓練プログラムが用意され、社員はVRヘッドセットを装着し、ディスプレイに表示される全周囲の映像を見ながら、その状況における的確な対応を疑似的に体験し、学習する。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら