「日本株が3月中旬以降上昇する」と読む理由

長期の上昇トレンドは崩れていない

では、9日はドル高円安が進んだが、もう一段のドル高はあるのだろうか。少し先だが、今年初めてのFOMC(米連邦公開市場委員会)が3月20日(火)~21日(水)に開かれる。ジェレミー・パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見も予定されている。「今回0.25%利上げは確実」と見られており、3月が終わると、FRB議長の記者会見のあるFOMCは年内あと3回(6月12日~13日、9月25日~26日、12月18日~19日)だ。

米国ではこの3回すべてについて利上げの可能性がある。一方、日銀金融政策決定会合での誘導金利の変更は予想されていない。従ってこの状態での円高は、長期間は続かないはずだ。ただ、チャートを見ると日銀短観(日本銀行の全国企業短期経済観測調査)の大企業想定レート1ドル=109円66銭(製造業、2017年度下期)に戻るには、少し時間がかかりそうで「もうはまだなり」の感はある。

9日は、筆者が出演したTV番組で黒田東彦日銀総裁の会見を最初から最後まで食い入るように聞いた。その番組で解説のために必要だったこともあるが、黒田総裁が2019年後半の環境をどの程度重要視しているか確認したかったからだ。なぜ2019年かというと、同年夏には2020年東京五輪投資がほぼ終了、秋には消費税増税がある。ここでさじ加減を間違うと、戦後最長になる今回の景気拡大が「景気後退」に転換すると見ているからだ。

なかなか質問する記者が現れなかったが、テレビ東京の大江麻理子氏が見事に質問してくれた。そして黒田総裁の答えは「モメンタムが維持されていなければ、追加緩和もある」だった。いろいろ言われるが、結局、筆者は「経済再生なくして財政再建なし」の若田部昌澄副総裁候補や片岡剛士審議委員と本心は同じ、と受け止め、ひとまず安心した(だから再任されたわけだが)。

2018年の日経平均目標は2万5500円以上で良い

何時の世でも、買いづらい時に買った者だけが相場の勝者になっている。ここはじっくり個別に中小型株を選別していく時だ。市場は良い時もあれば、悪い時もあるが、中小型株がいいという理由は、ファンドや外国人売りが少ないことと、なんと言っても経済環境の大きな変化を織り込みつつあるからだ。

今までは大企業が業界を牛耳り、利益も独占してきたが、「IoT社会」になってそれが出来なくなり、中小型株が利益を上げられる時代になった。進化する日本が目指す「ソサエテイ5.0社会」(内閣府)は、中小型株が活躍(出世)する時代だと思っている。

また、大型株が多い日経平均の予想1株益(EPS)も、1702円と1700円台に乗せて来た。PER(株価収益率)15倍で2万5500円前後、16倍で2万7200円前後の水準だ。今年の高値目標をこの辺に置いても罰は当たらないと思う。日本の投資家が株価評価にPERを使い始めてから50年ほど経つが、まだ色あせてはいない。

今週の日経平均予想レンジは2万1400円―2万2000円とする(彼岸底と言って来たので、動意づくのはもう1週間待ってもらいたい感じだ)。

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