エネルギー地産地消、ドイツは何が違うのか

3.11から7年、日本の地産地消は進まないが…

エアランゲンのシュタットベルケの代表、ヴォルフガング・ゴイスさん(左)。50周年記念のイベントで来訪者と気さくに話す(筆者撮影)

東日本大震災から今日で7年になる。福島第一原発の廃炉のメドは立っておらず、今もなお問題は山積している。従来の大規模発電所に依存したエネルギー供給への反省から、再生可能エネルギーを活用し、地域で発電し、地域で電力消費する「エネルギーの地産地消」を目指す動きも草の根では始まっている。

エネルギーの地産地消には送電コストの低さや地元の雇用創出といったメリットもあり、政府も補助金制度を用意するなど後押ししている。

エネルギーの地産地消の先進国、ドイツ

地産地消型の電力供給モデルとしてよく紹介されるのがドイツにある「シュタットベルケ」である。ドイツ国内の電力供給はビッグ4と呼ばれる大手電力会社の存在が大きいが、実は国内各地に1000程度の「シュタットベルケ」がある。地域の「公益会社」と訳されることが多いが、電力以外にもガス、水道、公共交通、プール、通信などを地域に提供しており、「地域インフラ供給会社」としたほうがしっくりくるかもしれない。

ここ数年、日本でもシュタットベルケのようなものを導入しようという動きがあるが、実現に苦労しているともきく。ではなぜドイツでは成り立つのだろうか。その理由に経済や技術的な合理性を挙げることもできるが、人々のあいだにある「自分たちのインフラ供給会社」というメンタリティの強さがかなり大きいと思われる。今回は筆者が住むドイツ中南部のエアランゲン市(人口約11万人)のシュタットベルケを例に挙げながら、地方の人々にとってどのような存在なのか見ていこう。

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