「中目黒-池袋」IC乗車券が90円以上安いワケ

IC運賃ルールで鉄道会社「収入ゼロ」の例も…

以前からネットなどでたびたび話題となったケースとしては、新横浜駅―小田原駅間を東海道本線(横浜駅)経由で乗車する場合がある。現金運賃は東海道新幹線経由の55.1kmで計算されるため970円であるが、IC運賃では横浜駅・東海道本線経由の実営業キロ63.0kmで計算されるため、1144円が引き去られるのである。新幹線と在来線で改札が分けられており経路判別が容易なことから、このような措置がとられていると考えられる。

千代田線経由の複雑な運賃計算

また、東京地下鉄(東京メトロ)千代田線北千住駅―西日暮里駅間の前後の区間で、JR東日本線を現金運賃で利用する場合は、同区間の前後のJR線の営業距離を通算して運賃を計算できる通過連絡運輸が設定されている。

たとえば、田端駅―新八柱駅間を西日暮里駅・千代田線・北千住駅経由で利用した場合の現金運賃は560円である。一方、同区間のIC運賃は600円で、現金運賃よりも40円高い。現金運賃とIC運賃でこのような差が生じるのは、IC運賃には上記の通過連絡運輸が適用されず、次のルールが適用されるからである。

JR東日本線の駅同士の間を西日暮里駅・千代田線・北千住駅を経由してIC乗車券で利用した場合、①JR東日本線の駅―西日暮里駅間のJR線運賃+②西日暮里駅―北千住駅間の東京メトロ運賃+③北千住駅―JR東日本線の駅間のJR線運賃=IC運賃となる。

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