インドネシアで過熱する”低価格車”バトル 攻めるホンダ・日産、守るダイハツ

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軽自動車をベースにしたカムリンワゴンR

スズキは、5人乗りコンパクトカー「カリムンワゴンR」を発売する計画だ。同車は軽自動車のヒット車種「ワゴンR」をベースに、LCGCに合わせて車体やエンジンを大型化させたもの。スズキは現在年間15万台の生産能力を持つが、15年に新工場を稼働させて25万台に増強する。さらに状況に応じて追加的に拡大していく計画を立てている。

新興国市場の開拓ではインドでノウハウを積むスズキ。だが、インド市場へは大手各社が攻勢を強めており、インドネシアを海外での第二の柱に育成することをもくろむ。

三菱自動車も14年にはLCGC適合車を投入する。また16年をメドに三菱商事と合弁で新工場を立ち上げる予定で、生産能力は現有の約10万台から20万台規模に拡大する。

首位固めに動くダイハツ

こうした下位メーカーの追い上げに対し、シェア5割超を押さえるガリバー、トヨタ自動車グループは一段の独走態勢確立を狙う。インドネシアでトヨタグループを支えているのが、グループで低価格・小型車を担当するダイハツ工業だ。

インドネシアでの販売台数シェアでは、トヨタが35%超で首位、ダイハツが15%で2位につける。ただ、トヨタの販売台数のうち、約半数はトヨタとダイハツが共同開発し、ダイハツが生産するOEM車が占める。最量販車種のMPV「アバンザ」もそのOEM車の一つで、同車はダイハツブランドの「セニア」とともグループの屋台骨を支える。生産でみればインドネシアのトップメーカーはダイハツというわけだ。

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