日本上陸20年、フォーシーズンズの野望 椿山荘東京と別れた後の、新たな戦略
私自身が昔そうだったように、「いつか総支配人になりたい」と思う若者がキャリアをアップできる会社にするのが、シャープの哲学であり、フォーシーズンズのカルチャーです。お客様は世界中どこのフォーシーズンズへ行っても、一貫した高いレベルのサービスを受けることができます。
東京駅のホームまで、従業員が出迎えに行く
――ここ、フォーシーズンズホテル丸の内 東京も「外国人が泊まりたいホテルランキング」ではつねに上位ですね。どんな特徴があるホテルなのですか。
丸の内は、非常にユニークなホテルです。規模が小さくて57室しかない、ブティックスタイルのホテルです。フォーシーズンズの平均的な部屋数は200室くらいですが、小さくてもハイレベルなサービスをお客様に提供しています。インテリアはクリーンでシンプル。完成から11年経って、最近、リノベーション(改装)しましたが、現代的でクラシックモダンなスタイルになっています。
東京駅のすぐ隣にあり、空港からのアクセスも非常にいい。成田エクスプレスで東京駅に着いたお客様のために、従業員が東京駅まで行って、列車の当該号車の前で待っていて、こちらに連れてくるような、きめ細やかなサービスもしています。
フォーカスを当てているのは、国際的なビジネストラベラーの方々。そして日本のお客様です。通常、フォーシーズンズには4つか5つのレストランやバー、宴会場があります。丸の内はレストランがひとつだけと、小さな控えめなホテルですが、過去5カ月のうち4カ月の客室稼働率は90%を超えています。
――今後、開業予定の京都はどんなホテルになるのですか。
日本でわれわれがビジネスを始めて長年経っており、もっと日本で多くのホテルを運営したいという興味がありました。京都は日本人にも人気の観光地です。1600万人ほどの観光客が訪れていて、そのうち230万人ぐらいが海外からと聞いています。多くのお寺があり、精神的な中心地です。
うまくいけば、建設は秋から始まります。以前は病院の跡地だった場所ですが、非常に歴史的な庭園があるすばらしいロケーションです。建物は低層で、海外のリゾート地のフォーシーズンズと同様、ホテルだけではなくてレジデンシャルや居住部分の設備も付設されます。
客室は127室。ウエディング用のチャペルがあり、レストランもいくつか作る予定です。われわれの目的は、それぞれのマーケットでリーダーとなること。そしてお客様に「ここへ来れば最高の食事とサービスが受けられる」と認識していただくことです。そのためにしっかりと努力をしていきたい。
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