日本上陸20年、フォーシーズンズの野望 椿山荘東京と別れた後の、新たな戦略

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2020年東京五輪の開催決定を機に、インバウンド(訪日外国人客)を拡大しようとする動きが活発になってきている。ホテル業界では、外資系ホテルチェーンの新規開業の動きがかまびすしい。
その中で注目されるひとつが、ラグジュアリー(高級)カテゴリーでは世界トップクラスとの評価もあるフォーシーズンズ。東京駅八重洲口の目の前には、フォーシーズンズホテル丸の内 東京を持つ。目白のホテル椿山荘東京とは昨年、20年間に及ぶ契約満了でFC関係がなくなったが、2015年にも京都のオープンを予定するなど、今後も日本国内での展開を加速する計画だ。
来日したアジア・パシフィック地区ホテルオペレーション担当社長のクリス・ハート氏に、今後の戦略について聞いた。
ラグジュアリーホテル界の雄、フォーシーズンズはどう出る?(写真は、フォーシーズンズホテル丸の内 東京のラウンジ)

――東京オリンピックの2020年開催が決定しました。

東京は世界的なデスティネーション(旅行先)で、私は個人的に東京が大好きです。日本語は話せませんが、すばらしい文化、人々、食事、建築、きれいさ、タクシーや電車などの効率性が際立っています。また、「おもてなし」がすばらしいところなど、すべてをひっくるめて、日本を尊敬しています。

東京が選ばれたことで、非常にポジティブな影響があると思います。ロンドンや北京を振り返ればわかりますが、それぞれすばらしいオリンピックを開催していました。オリンピックがあると、やはり人々はとてもいい気持ちになります。開催都市が最もすばらしいベストな状態を、世界に見せることができる。観光ビジネスもどんどん増えていくでしょう。単にオリンピックの限られた期間に集中するだけではなく、ほかの期間にもいい影響が波及していくと思います。

――フォーシーズンズはビジネスを拡大していますね。

当社は1960年の創業以来、成長を続けています。私が入社した1984年当時は3カ国で18ホテルしかなかった。現在は38カ国で91ホテルを営業しており、また60のプロジェクト(計画)を開発中です。

創業者のイザドア・シャープは、モーテルからスタートしました。本社はカナダのトロントですが、目標はシンプルで、営業している各都市で1番のホテルになろう、というものでした。1970年ごろにスモールホテルに事業を集中し、世界レベルの最高のサービスを提供しようと決めたのです。

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