受動喫煙対策案が後退、東京五輪は「煙の中」

30日に公表した厚生労働省案は大幅後退

 1月31日、厚生労働省が30日に公表した受動喫煙対策としての健康増進法改正案骨子に対し、たばこ規制派からは、これまでの議論から大幅な後退だと反発する声が強まっている。京都で昨年5月撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)

[東京 31日 ロイター] - 厚生労働省が30日に公表した受動喫煙対策としての健康増進法改正案骨子に対し、たばこ規制派からは、これまでの議論から大幅な後退だと反発する声が強まっている。

このままでは、2020年の東京五輪は、近年で最も「スモーキー」な環境での開催になるとの懸念も浮上している。

屋内「原則禁煙」を取り下げ

厚労省が公表した骨子では、既存の小規模飲食店は「喫煙」「分煙」の標識を掲示することにより、店内での喫煙が可能とされている。

規模の具体的な数値については「現在検討中」だとしている。昨年までの厚労省案では、屋内は原則禁煙とされていた。

日本対がん協会参事の望月友美子医師は、これまでの議論からの「後退」だと懸念する。厳格な規制に反対するたばこ業界団体や自民党の規制反対派の声に押され、「法律を作ることが目的化してしまった」ことが原因と分析。「全ての人をたばこの害から守るという本来の目的から外れてしまった」と指摘する。

国際オリンピック委員会(IOC)と世界保健機関(WHO)は2010年、たばこのないオリンピックを目指すことで合意。それ以降のオリンピックでは、会場だけでなくレストランなどを含む屋内施設が全面禁煙の都市で行われることが慣例になっている。

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