北海道の駅弁「いかめし」以外何を知ってる?

カニ・カキ・ニシン…一押しはどれだ

「母恋めし」の「当たり」は通行手形。一つひとつ手作りで、当たったときは本当にうれしい(筆者撮影)

「私が貝の工芸品を作る際に、使った貝の中身が余る。それをどうにかしたいと考え、料理の得意な妻と共に作りあげたのがこのお弁当でした」。作ってくれた方の顔が見えるお弁当は見た目もとてもかわいらしく、一つひとつがビニールに包まれていておはしを使わず手でそのまま食べられるようになっている。食べる側のことをちゃんと考えてくれているのがありがたい。

ホッキ貝を炊き込んだおにぎりが2個、封を切ったときの香りがとてもいい。ほんのりと甘く、やさしい味だ。ほっき貝はおすし屋さんで一度食べたことがあるくらいだろうか。もちろん炊き込みご飯は初めてで、こんなにおいしくなるとは思わなかった。ほかに燻製の卵とチーズ、こちらの味も申し分ない。おにぎりの片方はホッキ貝の貝殻に入れられているが、40個に1個、「当たり」があるそうだ。当たりは貝に文字が書かれた、関根さん直筆の通行手形。作り手の想いが伝わるお弁当である。

かつての旅気分で味わう「かにめし」

長万部かなやの創業は1928(昭和3)年。「かにめし」は1950(昭和25)年から販売し続けている(筆者撮影)

母恋駅から東室蘭駅に移動、特急「スーパー北斗」で長万部(おしゃまんべ)駅を目指す。長万部駅といえば、かなやの「かにめし」が有名だ。さすがにこれは私も北海道で何度か食べたことがある。以前友達と旅行した際は、あらかじめ予約して特急列車の中で駅弁を受け取った。今も車内販売とともにそのサービスは行われているが、現在は車内販売のある特急の本数が減ったので、確認してから行くことをおすすめする。

列車を模したかなやの休憩所。座席はちゃんと回転し、横から引き出す机も一部使用可能だ(筆者撮影)

「かにめし本舗かなや」は、長万部駅から歩いて数分のところにある。直接来たのは他にも目的があったからだ。昨年、お店の隣に列車の車内を模した休憩所を作ったと聞いたのである。

「自由席」と書かれた看板の入り口を開けるとまさにそこは列車内。前方には液晶テレビが埋め込まれ、流れる車窓の動画が楽しめる。かなや本部長の松島さんにお話を伺った。

「こちらは2002年11月まで青森―函館間で運行されていた快速列車『海峡』で使用されていた座席です。お客様に少しでも旅気分を味わってもらおうと手作りしました。動画も自分たちで撮影しています。こちらでぜひ、かにめしをお召し上がりください」

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