パナソニックが女性CTO起用で目指す「次」

「テクニクス」を再構築した小川理子氏の挑戦

パナソニックの唯一の女性役員でジャズピアニストでもある小川理子氏に「CES 2018」で話を聞いた(筆者撮影)

2015年4月にパナソニックの本社執行役員に就任すると、唯一の女性役員として、前年から取り組んでいたオーディオ事業“テクニクス”のブランド復活に向けて指揮を執ってきた小川理子氏。今年はさらに、アプライアンス社副社長技術担当(兼)技術本部長という肩書が加わった。これは本社研究開発部門における「CTO(Chief Technology Officer)」に相当する役職だ。

【1月19日16時30分追記】初出時に小川理子氏について、「取締役会で唯一の女性役員」とありましたが、誤りでしたのでお詫びして削除・訂正いたします。

当初より「3年計画でテクニクスのラインナップを充実させる」と話してきた小川氏だが、昨年12月にはその“3年”という節目がやってきた。テクニクスとしての過去3年とこれから、それにアプライアンス社における技術本部長としてのビジョンについて、1月9~12日に米国ラスベガスで開催された「CES 2018」にて話を聞いた。

蓄積した技術をパナソニック全体の価値へ

――テクニクスのブランドを再構築し始めて3年。ここまでで何を達成し、これから何をしていくべきなのでしょうか。

小川:3年かけて、3つの異なる軸でテクニクス事業を進めてきました。ブランド、販売網の構築、それに魅力的な商品開発を戦略的に行いました。販売地域で言えば、欧州……とりわけドイツ、イギリスではブランドが定着し、日本ではご存じのとおりです。北米はまだ欧州ほどではありませんが、製品を訴求するための間口を開拓するところまでは進めることができました。

商品軸で言うと、リファレンス、グランド、プレミアム(リファレンスから順に価格クラスが下がる)と商品ラインナップを構築してきて、3年目となる昨年は3つのクラスで製品ファミリーがそろいました。

今後はクラスを増やすのではなく、ラインナップとして構築できた高級オーディオブランドとしてのテクニクスを、ファミリーとしてどう育てていくかという局面になっています。蓄積した高音質化ノウハウ・技術の一つひとつを、家電製品やカーエレクトロニクスなど、パナソニックグループ全体の価値へと転換していくフェーズに入りました。

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