医師が警告!「0歳児」の育て方、ここに注意 「抱っこ、授乳…」その認識は正しい?

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まずは、「できるだけ赤ちゃんのそばにいる」「赤ちゃんを放置しない」ことが大切です。

赤ちゃんは親がいないと「恐怖」を感じる

【1】赤ちゃんを「放置」せず、できるだけそばに

生後間もない赤ちゃんでも「親がそばにいるか、いないか」を感じています。生後9週の赤ちゃんと親を5分間別々の部屋にいてもらったところ、赤ちゃんの額の温度が1℃近く下がったというデータがあります(小林登「赤ちゃんの心をサーモグラフィで測る―母子分離による顔面皮膚温度の変化と愛着」『周産期医学』第26巻、1号)。

また、親ではない人と5分間同じ部屋にいてもらった場合でも同じような状態になったのですが、親がそばにいる状態だと、親ではない人が同じ部屋にいても額の温度に変化は出なかったのです。

額の温度が下がったというのは、血管の収縮か血流の低下を意味しており、赤ちゃんが緊張状態になったことを示しています。つまり、「親がいない=放置された」ことに対して、本能的に恐怖心が生じたと思われます。

このように、赤ちゃんは5分間親と離れただけでも緊張や恐怖を感じています。共働きでずっとそばにいられない方々も多いと思いますが、時間が許される限り、赤ちゃんのそばにいることを心がけてみましょう。

【2】赤ちゃんとの「スキンシップ」はとても大切

さまざまな研究から、「こっちを見て」と注意喚起して泣く赤ちゃんを放置することで赤ちゃんに強いストレスがもたらされること、また「スキンシップ」が重要であることが証明されています。

一昔前は「抱きぐせがつくから、抱っこはしすぎないほうがいい」ということも言われ、この「抱きぐせ」という言葉に振り回された人も少なくないと思います。

しかし、最近では、母親と子どもを引き離す手段として使われたと思われる「抱きぐせ」という言葉は使われなくなっているのです。

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