LGBTをよくわかっていない人も学べる超基本

「周りに居て当たり前」動画配信で届ける情報

LGBTを学べるYouTueチャンネルを開設

村木:もともとは2015年に「Google Impact チャレンジ」という企画があり、そこに応募した企画なんです。最初は基礎知識が必要かなと思ってアプリにするつもりだったのですが、あれよあれよという間にLGBTの状況も変わってきて。その中で今情報として出していくには何がいいのかなと思ったときに、やはり「当事者が話している姿を見せるのもまだ必要だな」「なるべくちゃんとデータに基づいた形でほかの方から監修もいただいた適切な情報を流したいな」と思って作っています。

:LGBTの状況も変わってきたというのは、具体的にどのような点が変わってきましたか?

村木:厚生労働省がセクハラの指針に入れたり、文科省がいじめ防止に入れたり、省庁レベルでの対応が進んできたこと。そして、地方自治体の対応が今どんどん進んできていますね。札幌市が同性パートナーの登録を始め、これで6つの自治体になりました(※1)。

本当に地方自治体の取り組みが早いので、これから横展開していくと思います。その中でも札幌市はとてもラッキーでした。地元にしっかりとした団体がもともとあって、そこと連携して施策が出せている。でも、そういう自治体ばかりではなく、特に地方だったら地元にあまり団体がないところも。その場合はLGBTに関心のある議員さんが自分たちで考えながら試行錯誤していくような状況なんです。学校も一緒です。いろいろな小中学校、高校から講演依頼頂くのですが、われわれの団体はとにかく人数が少ないのでとてもお応えしきれない。とくに、地方だと地元の団体を紹介したくてもどの団体が良いのかわからなかったり、そもそも団体が見当たらなかったりもするんです。

「行ってあげたいけれど行けない、どうしたらいいのかな」というときに、動画コンテンツがあればと。たとえば、3分から5分程度の短い動画だったら授業時間の中で収めることもできますし、企業の研修でも昼休みの間に「これとこれを見ておいて」ということもできます。組み合わせて使えるようにしたいなというのも考えたことです。

:確かに、GARDENでメディアリテラシーのワークショップをしている中でも、企業の人事担当の方などからLGBTについてのコミュニケーションについて相談を受けることがありますが、「虹色ダイバーシティ」などのNPO法人を紹介したくても手いっぱいだろうなと思って困ってしまうこともあります。関心が高まっているということはとてもいいことですし、企業側、自治体側も何かやりたいという機運がある中で、こうした動画があると助かりますね。

村木:今回、LGBT基礎知識をYouTubeの再生リストにまとめてあります。その再生リストを横軸でニーズ別にしたんです。たとえば、「企業の人事担当者だったらこの再生リストを見て」「学校の先生だったらこれ見て」と。また、当事者でも正しい知識や適切な知識を得る機会ってなかなかないんですね。いろんな情報が、かえってあふれすぎていて、どれが正しい情報なのか判断がつきにくくなっていると思います。そういう意味で、当事者向けの再生リストも作ろうと思っています。

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