靴35足・棋士との対戦権、「福袋」多様化のワケ 流行や世相を反映し、百貨店が戦略的に投入

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「日本人初の100メートル9秒台の大記録が出たことに注目し、それを福袋に反映した。『小学生は走り方を少し教わるだけで速くなる』とも言われていることから消費者の関心は高く、商品に対する問い合わせが多い」と、松屋の担当者は話す。

松屋は同時に、「キャリアウーマンの靴を35足そろえた福袋」も販売する。お笑い芸人、ブルゾンちえみの流行語「地球上に男は何人いると思っているの? 35億」にちなみ、パンプスやサンダル、ブーツなどを35足も詰めこんだ。1人限定で、税込み3万2400円(総額65万円相当)。

電車を運転できる福袋も

松屋銀座では、お笑い芸人のブルゾンちえみの流行語にちなみ、35足の靴を詰め込んだ福袋を販売する(写真:松屋)

35足並べるとインパクトは相当なものがあり、松屋はインスタ映えを重視する消費者に訴求する構えだ。

松屋は入社3~4年目の20代社員が中心となって、福袋のアイデアを考えている。若手社員の柔軟な発想で、消費者の目を引き、かつ“遊び心”のあるものを投入しているという。

関西圏で「庶民派」として親しまれる近鉄百貨店は、親会社と連携し「近鉄電車を運転できる福袋」を売り出す。税込み2018円。購入者は近鉄の車庫内約100メートル区間で、2両編成の近鉄電車の運転体験ができる。運転講習修了証や近鉄電車の鉄道グッズも提供される。

「3年前から実施しているが、毎年好評。プラレールの人気が依然高く、電車好きの子どもも多いので、そういった親子連れの鉄道ファンから支持を得ている」と、近鉄百貨店の担当者は説明する。

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