「八王子スーパー強盗殺人」3人銃殺の深い謎 22年前の未解決事件、残虐な犯行が明らかに
取材を重ねてきたものの、まずこの事件がなぜ発生したのか推理することが非常に難しかった。現場は住宅街の真ん中にある小さなスーパーで、トラブルを起こせば隣家にすぐに気づかれてしまうような立地、しかも発生時には夏祭りが開催されており夜間とはいえ、普段より人通りが多かったのだ。犯行は売上金を狙った強盗目的なのか、それとも恨みによる犯行なのか――。
強盗であればなぜ金庫に入っていた多額の現金を奪わなかったのか、大勢で押し入れば金庫ごと運び出すことも不可能ではなかったはずだ。一方、誰かに恨みを持った犯人であればなぜ無抵抗の女性3人全員をまとめて殺害したのだろうか。捕まれば死刑の可能性もある事件なのに、犯人はなぜごく短時間のうちにそれを実行し、逃げることができたのか。
至近距離から撃った?
警視庁はこれまで、強盗、怨恨の両方の線で見えてきたさまざまな糸を手繰ってきた。強盗目的の犯行を疑う線としては、事件当時、都内を中心に拳銃を使って現金輸送車を襲う強盗事件が多発していて、この犯行グループが拳銃を躊躇なく人に向け発射していることから徹底的に捜査が行われていた。
中国人強盗グループによる犯行説も浮上し、中国の大連市に捜査員を派遣したこともあったほどだった。その捜査で事件について事情を知っているとして浮上したカナダ在住の中国人を日本に移送して、取り調べも行われたが、いずれも実を結ぶことはなかった。
フジテレビ系で12月27日(水)よる9時から放送される「報道スクープSP激動!世紀の大事件V」は、事件の捜査資料を初めて公開する。そこから判明したのは事件の“残虐性”である。
当時、事務机の上に金庫の開け方を書いたメモが貼ってあり、当日の売上金がしまわれていた金庫の開け方について、被害者3人のうちの誰かは知っていた可能性は十分にある。
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