ユニーは、なぜ「驚安ドンキ」と手を組むのか 提携話を聞かされたユニー社長の本音とは?

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――11月にはGMSからディスカウントストア(DS)に切り替える店舗の管理を行う子会社を設立しました。

ここまで来た以上、失敗させるわけにいかない。お互いに侃々諤々(かんかんがくがく)やるが、そこで決まらなきゃ、私やホールディングスが決めなければならないかもしれない。早く議論をして、早く決断していく。これがお互いのためになると思っている。

ユニー売却を議論したことはない

佐古則男(さこ・のりお)/1957年生まれ。明治大学農学部卒業。1980年ユニー入社、2008年から取締役。営業統括本部長などを経て、2013年からユニー社長(撮影:田所千代美)

――ドンキに転換した店舗の売り上げは、どれぐらいを見込んでいますか。

平均して転換前比で2~3倍を計画している。ユニーでは絶対出せない数字だが、ドンキ側がこのぐらいはやりましょうと出してきている数字だ。

――今後の転換店舗数やペースをどう考えていますか。

低収益店や不振店を1番にやり、それから小型のGMSであるピアゴ、それから大型GMSであるアピタという順で波及させていきたい。なぜピアゴかというと、小商圏の中でコンビニやドラッグストア、スーパーのシェア争いが激しくなっているからだ。うまくいけば年間で最大20店舗ぐらいはやれると思う。

ただ、ドンキと組む店舗の形態はどんどん進化、変化していく。最初の6店舗を踏まえて「はい、次に展開する店舗形態はこう決まりました」として終わりではない。ユニーの既存店もドンキのいいところを取り入れていくので、2種類の店舗形態がどこかで融合してしまう可能性もある。

――ドンキからの出資比率が上がったり、ユニー自体を売却したりという可能性はないですか。

売却については正式に議論したことはない。私が投資家だったら、GMSセグメントが利益を稼いでいけば、4割の出資比率を何も5割、6割にしていく理由がなくなってしまう。ホールディングスとしてGMS とコンビニの2本柱がどうやって成長していくかということが重要だ。

常盤 有未 東洋経済 記者

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ときわ ゆうみ / Yuumi Tokiwa

これまでに自動車タイヤ・部品、トラック、輸入車、楽器、スポーツ・アウトドア、コンビニ、外食、通販、美容家電業界を担当。

現在は『週刊東洋経済』編集部で特集の企画・編集を担当するとともに教育業界などを取材。週刊東洋経済臨時増刊『本当に強い大学』編集長。趣味はサッカー、ラーメン研究。休日はダンスフィットネス、フットサルにいそしむ。

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