唾液がもたらす「口の中」への小さからぬ影響 質良くたっぷり分泌するのが肝要だ

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「汚いもの」ではありません(写真:kou / PIXTA)

「唾液」あるいは「つば」と聞くと、「汚い」などのネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれません。

ところが近年では、唾液には虫歯を予防したり消化を促進したりする効果が多くわかってきています。筆者は、歯や口周りの情報を「ムシバラボ」というサイトで発信していますが、その中で紹介していることの1つが、唾液の驚くべき効果と唾液の質がなぜ重要なのかです。

そもそも唾液とは何?

唾液とは唾液腺から口の中に分泌される液体です。人間1人あたり1日に1~1.5リットルも分泌されるといわれています。その99%以上は水分で成り立っています。水分にナトリウムやカリウム、リン、カルシウムなどの無機成分と、アミラーゼや免疫グロブリンA、ムチン、ラクトフェリンなどの有機成分が入っています。

ベタベタしている唾液を粘液性唾液、比較的サラサラしている唾液を漿液性唾液と呼びます。粘液性唾液は交感神経系が作用することで分泌され、糖タンパクが多く含まれるためにベタベタとした感触になります。心身が刺激やストレスを受けたときに交感神経系が作用しますので、ベタベタした唾液が出ているときは、身体や心に何らかの刺激を受けているとも考えられるでしょう。

一方、サラサラした唾液は、心身が穏やかな状態にあるときに作用しがちな副交感神経系によって分泌されることが多いです。水分が多く含まれていますので、べたつきがほとんどありません。また、粘液性唾液と比べると分泌される量も多いので、食事の消化吸収もよくなります。

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