「重複表現」で失敗する人もいる。「『謹賀新年』と印刷してある年賀はがきに、『あけましておめでとうございます』と書き込んでしまった」「『新年あけましておめでとうございます』と書いてしまった」などが、その例だ。使いなれない言葉なだけに、知らずに同じ意味を重ねて使いがち。言葉の意味をきちんと調べて理解すれば、重複表現は避けられる。
年賀状の文面を考えたり、市販の年賀状を購入する時に悩むのはあいさつの言葉。1文字の「寿」や「福」、2文字の「迎春」や「初春」、四文字熟語の「謹賀新年」「恭賀新年」、文章の「あけましておめでとうございます」「謹んで新春のお慶びを申し上げます」など、様々な賀詞があるからだ。
「1文字は『祝う』とか、『喜ぶ』といったメッセージしかありません。2文字になれば、『新年を祝う』という意味になりますが、相手に向かって『新年を祝う』というのは、少しいばった印象を与えます。ビジネスの場では、より丁寧な『四文字熟語』か『文章』を使う方が望ましいでしょう」(伊東氏)
ただ、四文字熟語は丁寧な印象を与える一方、漢字が重なって固い印象になる。気持ちを伝えるためには、やわらかい印象の文章にした方が効果的。新入社員なら、文章の方がおすすめだ。
修正ペンの使用や、古い部署名はマイナス効果
誤字や脱字など、基本的な間違いにも注意したい。
「3年連続で、宛名の漢字を間違えて送ってくる人がいる。来年も、また間違えた年賀状が来るんでしょうね。出してくれるのはうれしいが……」(サービス・34歳)
「修正ペンを使って書き直している人がいた。ハガキを無駄にしたくないのは分かるけど……」(教育 40歳)、「書き損じた年賀状が送られてきてびっくり! 送る束に紛れちゃったんでしょうね」(運輸・29歳)。
「異動して数年たつのに、前の部署に年賀状が送られてくる。情報の管理はどうなっているのかなと思います」(商社・46歳)
「毎年2枚ずつ出してくる人がいる。リストの見直しもしてないんだろうなぁ。返事を書くのをやめました」(広告・39歳)
といった声があるように、せっかく年賀状を出したのに、相手に「失礼だ!」「常識がない」などと思われては、逆効果になる。
「最近、はやりの消えるボールペンで書いて修正するのも好ましくありません。あとは切手にも気をつけたいですね」(伊東氏)
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