「高齢化社会は食の市場が30年成長し続ける」 シルバーライフ社長にロングインタビュー

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高齢化社会に発生する課題を食の観点で解決しようとしている
急速な高齢化の進展が指摘されて久しい日本社会ですが、2000年時点では2200万人だった高齢者人口は、2017年時点では3514万人に達しています。それに伴って増加する社会保障費用の問題など、日本は高齢化社会における課題先進国であると言えます。こうした高齢化社会に発生する課題を食の観点で解決しようとしているのが、2017年10月に新規上場した株式会社シルバーライフです。「(自分たちの)業種があることすら気づかれていない」とおっしゃる清水社長に、高齢者向け配食ビジネスの意義と可能性について伺います。
清水貴久(しみず たかひさ)
平成10年4月 警視庁入庁
平成11年9月 株式会社ベンチャーリンク入社
平成14年2月 有限会社マーケット・イン設立代表取締役
平成21年9月 株式会社シルバーライフ入社 FC開発部長
平成24年9月 株式会社シルバーライフ代表取締役社長

2007年創業の株式会社シルバーライフは、①高齢者向け配食サービス「まごころ弁当」「配食のふれ愛」のフランチャイズ本部の運営と加盟店への食材販売、②高齢者施設等への食材販売「まごころ食材サービス」の展開、③相手先ブランドによる冷凍弁当のOEM販売 の3つを事業の柱とする食材製造販売会社。

高齢者向け配食サービスでは、2ブランド合計店舗数563店舗(2017年7月末)と業界第一位。2017年10月にマザーズに新規上場。2017年度業績は売上52億円、経常利益5億円。証券コードは9262。

高齢化社会を支える、30年成長し続けるビジネス

当記事はシニフィアンスタイル(Signifiant Style)の提供記事です

小林賢治(シニフィアン共同代表。以下、小林):まずは、シルバーライフの事業について教えて下さい。

清水貴久(シルバーライフ代表取締役社長。以下、清水):高齢者向けの配食サービスです。体や心が衰えてきて自分たちだけでは食事の準備が辛くなってきた方々に、毎日のお食事をお届けするサービスですね。2007年に世田谷区で開業し、フランチャイズ方式で増やしてきまして、現在は550以上の店舗を展開していて、店舗数では業界一です。

ビジネスモデルとしては、原材料を仕入れて、それを自社工場や提携先の工場で調理し、冷蔵の食材パックにして全国の加盟店向けに送ります。加盟店は、そこでお弁当箱に盛り付けをして、周辺のお客様に配送します。ルートを決めてルート通りに毎日配達していく、いわゆる新聞配達方式です。別の展開として、配送ルートを活かして全国の老人ホームや障がい者施設に食材パックの状態での販売も行っています。1パックから送料無料にしているのですが、今は人手不足でどこの施設も手作り調理ができなくなっているので需要はあります。さらにもう一つのビジネスは、OEMで他社向けに我々が作る冷凍弁当を提供しているものですね。

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