日本株は今すぐにあせって買う必要はない テクニカル面ではもう一段の下落の可能性も

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前述の相場格言にも、2通りの見方がある。下落幅の半分まで値を戻した相場は、再びもとの高値まで戻るとの見方がある。一方で、大きく下げた相場がいったん半分まで戻した場合、欲張らずに利益確定売りをした方がよいとの見方もあるのだ。

テクニカル面から見た日経平均の下値メドは?

非営利の団体・日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)では「テクニカル分析を学びたい」という読者に随時セミナーを開催。ボリンジャーバンドの開発者であるジョン・ボリンジャー氏を東京と大阪に招きます〔11月18日(土)東京=終了、同25日(土)大阪・梅田スカイビル、日本語通訳つき〕。興味のある方はこちらからお申し込みください

もし、今後、仮に相場がもう一段調整した場合、日経平均の下値メドはいくらか。以下の2つが挙げられる。

(1)2万1805円(10月24日終値、16連騰の終了日)

現在は売り方の買い戻し等から、相場が自律反発している過程ともとれる。しかし、仮に2万1805円(16連騰最終日)を下回ると、売り方が優勢となり、もう一段の下落が想定される。

(2) 2万1106円(9月安値1万9274円から11月高値2万2937円まで上昇した分の半値押し)

2ヵ月間の日経平均株価の上げ幅は3700円近くに達している。現在は2万3000円を目指して再度上昇しているようにも見えるが、いったん利益確定売りに押されても不思議ではない。

まずは、11月末の日経平均株価が2万2011円(10月末終値)を割らないで終了するかに注目したい。この額を下回ると、11月は急伸したものの、結局最後は10月を下回ったとなれば、急ピッチな上昇相場が一服することを示唆するからだ。

一方、長期投資家の売買コストとされる200日移動平均線を見ると、まだ2万円前後だ。前出のように、相場の下支えとなる個人や年金等の待機資金は積み上がっている。目先の急騰や急落にあまり惑わされず、客観的かつ冷静に相場を捉えたい。筆者は、今ではなく、年末にかけて押し目買いの局面が訪れるとみている。

中村 克彦 みずほ証券 シニアテクニカルアナリスト

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なかむら かつひこ / Katsuhiko Nakamura

IFTA国際検定テクニカルアナリスト(MFTA)、日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)評議員。

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