「野蛮人」による支配を許したイギリスの末路

スキャンダルが日常化、EU離脱も進まず

現在の混乱は、民主主義が機能した結果であり、民主主義は、野蛮人のために門を開くように判定を下したのだ。野蛮人たちは、主流派政治家たちが壁の外側に置いておこうとした勢力だ。

ところが、彼らは強引に入ってきた。米国では、この侵入はドナルド・トランプ大統領によって導かれた。同大統領の野蛮人たちは、(米政府の)「腐敗を一掃する」「アメリカファーストで考える」という発言を真剣に受け止めている者たちだ。

「野蛮人」は首相にはならなかった

英国の野蛮人たちは、主要両政党の壁を破壊した。経済の大部分を社会主義化すべきだと信じるジェレミー・コービン氏のような人物の周囲に集まった極左集団に、労働党はいまや主導されている。同氏はアイルランド共和軍、ハマス、ヒズボラを支持し賞賛してきたし、元労働党党首トニー・ブレア氏が戦争犯罪人として裁かれることに賛成している。

コービン氏と仲間の過激な議会メンバーは、議会の残りの同僚たちから、どうにか容認されている程度だったが、2015年に同氏が労働党党首に立候補したとき、主に若い党員からの支持が突然膨れ上がり、驚いたことに同氏は党首になってしまった。野蛮人たちがなだれ込んできたのだ。今年の夏の総選挙での予想外の成果は、野蛮人たちが壁の内側にいることを裏付けたのである。

保守党の野蛮人たちは、英国が欧州連合に加盟していることを嫌っている者たちだ。同議会の野蛮人グループは少数派だが、指導者を苦しめていた。ジョン・メージャー首相(1990〜1997年)は、マイクがオンになっているのに気づかず、彼らを「嫌な奴ら」と言った。彼らの力によって、デーヴィッド・キャメロン首相(2010〜2016年)は、EU離脱問題を国民投票にかける致命的な決定をせざるをえなかった。同首相は敗れ、それから勝利した野蛮人たちが同党を引き継いだ。

しかし首相になったのは、彼らのメンバーの1人ではなかった。2人のEU離脱支持者から党主の座を勝ち取ったのは、あまり離脱に熱心ではない、欧州連合残留支持者である「かわいそうなテリーザ・メイ首相」だった。しかし、同氏は国民が声を上げたことと、英国のEU離脱が求められていることを十分に受け入れた。

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