肉まん「中村屋」、100億円投じる新工場の狙い 食感高めた高級品を18年からコンビニへ投入

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
今年も中華まんのおいしい季節がやってきた。写真は中村屋の「天成饅」シリーズ(写真:中村屋)

冷え込みが厳しい今日この頃、コンビニエンスストアではおでんや肉まんの売れ行きが好調だ。肉まん、あんまんといった中華まんが収益柱の中村屋も、この秋冬商戦の滑り出しは順調という。

そんな同社が9月に発表した新工場計画は、投資額が100億円と総資産の4分の1に匹敵する規模を見込んでいる。はたして成算はあるのだろうか。

購入したのは、あの女子大学の跡地

「中村屋 武蔵工場」(仮称)と名付けられたその工場は、埼玉県入間市にある約8万3000平方メートルの敷地に建設される。同社が今年6月に25億円で購入したのだが、ここは2015年まで大妻女子大学の狭山台キャンパスとして使われていた場所だ。

中村屋はここに100億円を投じ、約1万5000平方メートルの工場を新たに建設する。警備員室や更衣室などに一部施設を流用するものの、校舎はほとんど取り壊していったん更地にする計画だ。

今年10月に着工し、形が崩れにくい加工を施した中華まんを2018年8月から大手コンビニ向けに製造する予定だ。

中華まんは、中村屋が1927年に喫茶部として新宿にレストランを開設した際に月餅、インドカリーとともに開発した由緒ある3アイテムの1つ。売上高の7割を占める菓子部門において成長株で、書き入れ時の秋冬に同社の収益を牽引する構造となっている。

投資はすべて自己資金で賄う予定だ。東京・笹塚の本社隣接地に保有していた賃貸ビルを、前2017年3月期に118億円で売却。この9月末には現預金と有価証券を合わせて47億円を保有しており、余力はありそうだ。

人口減少でも、中華まんのマーケットはコンビニの出店とともにカウンター陳列も増加しているため、成長を続けている。業界紙「食糧タイムス」によれば、中華まんのメーカー出荷金額は2000年度の510億円から、2016年度には625億円(同社見込み)に達したという。

中村屋にも、コンビニは大手3社の寡占が進んでいるが、各社の出店競争はまだ続くと想定されるため商圏は広がっていく、との読みがある。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事