インターンシップは「長期・有給」が狙い目だ 早期離職「2つの崖」をこれで大きく減らせる

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すでに長期有給インターンシップを実施している企業は、1000社ほどあるとみられています。しかし、IT業界を中心に小規模な企業や創業間もない企業が多く、学生に広く知られるまでには至っていません。

私がこの長期有給インターンシップを広めたい、根づかせたいと思ったのは、冒頭のような、みなさんの先輩たちの声がきっかけでした。

スムーズに就活を終えた人たちも、必ずしもその先が順風満帆とは限りません。長きにわたる就活のすえに、ようやく決まった就職先をわずかな期間で離職してしまうのは、学生にとっても採用した企業にとっても、避けたい事態です。

ではなぜ、早期離職は起きてしまうのでしょう。分析すると、2つの“崖”がみえてきました。

早期離職につながる”情報の崖”と”能力の崖”

1つは入社前と入社後の“情報の崖”です。「入社前にイメージしていた会社と違った」、「思っていた仕事ではなかった」など、事前情報から想定していたものと、現実の差に起因する崖です。

もう1つは、自分の持っている能力と入社後に求められる能力にある、“能力の崖”です。この差が大きいと、仕事がうまく回らない、対人関係がうまくいかない、などの支障が出てしまいます。その結果、「この会社は自分に合わない」「自分はこの仕事では頑張れない」と判断して、早期離職につながっています。

就活で自信を失ってしまう負のスパイラルを起こさないため、そして早期離職につながる2つの“崖”を減らすために、どうしたらいいのか? その方法のひとつが、自己理解と仕事理解を深める機会を、もっと早い時点にするということなのです。

就活が目の前に迫った大学3年生になってからではなく、1、2年生のときにしっかりと就業体験ができる、長期有給インターンシップに参加できる機会がもっとあればよいのではないか、と考えました。それが、大学1、2年生を対象とした長期有給インターンシップの情報サービス「リクナビC」です。

自分の持ち味やできること、あるいは好きなことを深く知るためには、一定期間以上の就業体験が有効であると考えます。さらに給料という対価を支払うことで、企業は本気で育成しようという気持ちになり、学生も企業からの期待に応えるべく成果を出そうとする。それが長期有給インターンシップです。お互いが、本気で働く、働いてもらうことに向き合う期間にしてほしいと考えています。

では、長期インターンシップは、短期のインターンシップやアルバイトと比べ、どこが違うのでしょうか。これは大きく2つあります。

1つ目は、インターンシップ先から、参加学生の将来のキャリア形成に関するフィードバックがある点です。

働く経験だけなら、短期のインターンシップやアルバイトを通してでも、もちろん可能です。しかし、今回立ち上げたリクナビCの長期有給インターンシップでは、自分の仕事を振り返り、学んだものを生かす、という2つのステップを仕組み化することで、インターンシップをより有用なものにしています。

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