小池にはまった「どんぐり」たちの大変な末路 元の木阿弥?「希望の党」崩壊で民進再結集か
ゴルフに例えればコースの右側に打つ安倍自民と、左側に打つ革新勢力の対決の中で、「空いているフェアウェーど真ん中を狙う」と胸を張ったゴルフ大好きの小池氏が、結党というティーショットをど真ん中に飛ばしながら、ピンをデッドに狙うはずのセカンドショットを大ダフリして、グリーン手前の池に入れたような状況だ。思わず「お池(小池)にはまってさあ大変」という童謡・どんぐりころころの一節が頭に浮かぶ。
気の早い永田町スズメの関心は早くも投開票後の野党陣営の「離合集散」に移っている。仮に、希望の党が公示前勢力(57議席)を大きく割り込んで、立憲民主党の後塵を拝するような事態となれば、まず問われるのが小池党首と、希望合流を強引に推し進めた前原民進党代表の「責任問題」だ。併せて、小池氏が「結果をみて決める」といった希望の党の「首相指名候補」選びと、前原氏が約束した「民進党解党手続き」の実行が選挙直後の最優先課題となる。
衆院選後の特別国会召集は手続き上10月31日となる見通し。現在の安倍内閣は国会開会直前に総辞職し、議長選出など「院の構成」決定を経ての首相指名選挙とその後の組閣で、第4次安倍内閣が発足する段取りだ。各党はそれまでに、それぞれの首相指名候補を決める必要がある。そこで問題となるのが希望の党の首相指名候補だ。通常は党首が選ばれるが、希望の党首は非議員の小池氏であるため、所属国会議員の代表を決めなければならない。
民進無所属組と立憲民主の統一会派で「最大野党」も
現在の希望の党は小池代表だけが党役員で、幹事長などの役職は選挙後に決めることになっている。希望と同様に非議員の松井一郎大阪府知事を代表とする日本維新の会は、首相指名で参院議員の片山虎之助共同代表に投票する方針で、希望も当選議員や所属参院議員の中から「代表」を選んで首相指名候補とするのが順当だ。ただ、それには小池代表の続投と前原民進党代表らの希望入党が大前提となる。
しかし、選挙結果を受けて小池氏が代表辞任を余儀なくされれば希望の党は事実上崩壊するし、選挙後に予定される民進党両院議員総会で希望合流が否決された場合は、野党再編にもつながる大混乱となる。民進党は今回衆院選に候補者を出さなかったため、前原代表や野田元首相、岡田克也元代表ら30人近い有力議員が無所属で出馬している。公示前の両院議員総会で決まった選挙後の離党・希望合流にすんなり応じる議員は前原氏や希望との公認調整に当たった玄葉光一郎元外相などごく少数にとどまるとみられている。
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