「働き方改革」で何が変わるのか実践してみた

時間に余裕ができたら消費は増えるのか

しかし、その後に続くのは、「スポーツ(体操、運動、各種スポーツなど自分で行うもの)」(18.7%)、「教養・自己啓発(学習、習い事など)」(17.8%)、「睡眠、休養」(17.3%)、「家族との団らん」(14.6%)、「テレビやDVD、CDなどの視聴」(11.2%)など、消費拡大とは直接結びつかない項目も多い。

経済財政報告で指摘されたように消費拡大が期待される「買い物」と「交際・付き合い」に該当する項目は8番目の「ショッピング」(11.0%)や9番目の「友人や恋人との交際」(10.1%)と、回答率が低かった。

「働き方改革」で増えたのは休養だ!

働き方改革による消費への影響を具体的に求めることは困難である。個人の労働時間と余暇時間の過ごし方の関係を個票データなどで分析することはできそうだが、実際には「労働時間が短いから普段から買い物などが多いのか」、もしくは「買い物などを多くするために普段から労働時間を短くしているのか」を分類できない(因果関係がわからない)という問題が生じる。

この問題を解決するためには、同一人物の労働時間と余暇時間の過ごし方の変化を分析することが有効だと思われるが、そのようなデータは筆者が知る限り存在しない。そのため、今回は筆者自身(と弊社のほかの社員3人)の労働時間と余暇時間のデータを蓄積して分析することにした。むろん、サンプルバイアスが大きく、統計的な信頼性に問題のあるデータだが、理解の参考にはなるだろう。

筆者の2017年8月と9月の平日の行動パターンを3つに分類し、図に示した。具体的には、行動パターンを1「仕事」、2「買い物、趣味」などの消費を伴う行動、3「休養」などの消費を伴わない行動に分類し、それぞれの行動率を示した(行動率が0の時間帯はその月にまったく該当する行動を行わなかったことを示し、1の時間帯はすべての平日で該当する行動を行ったことを示す)。

時刻はあえて具体的に示さないが、9月は8月と比較して働き方改革に成功し、1日平均で約30分の早帰りができた。その結果、ほかの行動時間を増やす時間的余裕ができた。しかし、消費増加が期待される「買い物、趣味」などの時間はほとんど変わらず、増加したのは「休養」などがほとんどだった。

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