ドイツを悩ます難民積極受け入れのジレンマ 欧州では「反移民の風」が強まっている
「100万〜120万人の難民が流入」
――2015年以降、ドイツが受け入れた難民・移民の数は何人か。
正確に答えるのは難しいが、2015年9月以降の1年間で約80万人が入ってきたといえる。これは当方のファクトチェック(=事実確認)チームの計算による(『シュピーゲル』は欧州のメディアで最大規模とされる、約70人の事実確認チームを抱えている)。後にドイツを出た人も入れると、現在までに100万~120万人ではないかと思う。
――80万人とすると、人口(約8000万人)の1%。欧州他国と比較するとずば抜けて大きい。たとえば、2016年の国別難民申請者数はドイツ(約72万)、フランス(約7万)、英国(約3万)(国際移住機関、欧州対外国境管理機構などの調査)になる。なぜこれほど多くの難民を受け入れたのか。
一言では答えにくいが、メルケル首相にとっては個人的に特別の思いがあった。


















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