トランプ勝利もBrexitも「衆愚政治」ではない エスタブリッシュメントの誤りが証明された
反省しようとしないエスタブリッシュメント
2016年6月の英国のEU(欧州連合)からの離脱の是非を問う国民投票、そして11月の米大統領選をめぐる世界の反応は、驚くほど酷似していた。
まず、いずれも事前の予測を覆す結果となった。そして、いずれの結果に対しても、世界の政治指導者や経済界、有識者あるいはマスメディアの主流派、いわゆる「エスタブリッシュメント」は驚愕し、恐怖し、あるいは侮蔑の視線を投げかけた。曰く、「内向き」「保護主義」「排外主義」「ポピュリズム」等々。
だが、問題は、英国のEU離脱やドナルド・トランプの勝利という結果それ自体にあるのではない。そのような結果を招いた原因の根本は、エスタブリッシュメントが抱くイデオロギーの誤りにある。それにエスタブリッシュメントが気づいていないこと、そして反省しようとしていないこと、そのことが最大の問題なのである。
エスタブリッシュメントが共有するイデオロギーとは、要すれば、おおむね次のようなものである。



















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