墜ちた名門「神戸製鋼」、再編シナリオ急浮上

次々に発覚する品質データ改ざん

改ざんは8月末に把握されていたが、公表が大幅に遅れた(撮影:尾形文繁)

国内鉄鋼3位の神戸製鋼所が10月8日に突如公表した、一部アルミ・銅製品の品質データ改ざん。影響は納入先の自動車メーカーから鉄道、航空宇宙、防衛分野まで広がり、大規模なリコールや訴訟に発展する可能性が生じている。

神鋼にとってアルミ事業は成長戦略の柱の一つだ。特に自動車向けは神鋼が国内のパイオニア的存在で、燃費規制強化に伴う車体軽量化ニーズから採用が拡大。今年5月には韓国と日本でアルミ板の550億円追加投資を決めたばかりだった。10年前から常態化していたという強度偽装は、事業の成長を一気に危うくするものだ。

「線材の神鋼」の失墜

昨年6月にも、同社系列の神鋼鋼線工業でステンレス製品の日本工業規格(JIS)違反が発覚している。神鋼は「線材の神鋼」とも呼ばれ、自動車エンジンの弁ばね用線材では世界シェア約5割を握るトップメーカー。2次加工会社で発生した強度偽装は、その信頼性にも疑念を生じさせた。

「ハイテン(高張力鋼板)は大丈夫か」(業界関係者)。品質管理責任者を含む組織ぐるみの偽装となれば、アルミ材とともに自動車軽量化の戦略製品であるハイテンの品質にさえ不信感が強まる。

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