米国株はまだ「天井をつけた」とは言えない

日本株も「アベノミクス最高値」更新へ?

そうは言っても、この高値はプロサイドとしては売らねばならない。だが、売っても売っても上がるので、買い戻しを繰り返す米ファンドが多いとも聞く。

日本株も「持たざるリスク」が発生している

片や日本株。日経平均は先週、今年初めての5連騰になったが、2015年のアベノミクス高値2万0868円(終値ベース)を前にして、盛り上がりがイマイチだ。

しかし、前週末の日経平均は2015年6月のザラバ高値2万0952円まで262円。前出の終値2万0868円に対してあと178円と迫る。一方、TOPIX(東証株価指数)の高値は2015年8月の1702ポイントだが、前週末の1687ポイントはあと15ポイントとなっている。このように、日経平均は「あと一声」だし、TOPIXも銀行株の動きが良くなっているので十分高値突破は可能だ。

日本の経済実態の鏡として筆者がウォッチしている国内集積回路月次生産額(経済産業省・機械統計)は、8月の速報値で2316億9000万円となり、2015年のアベノミクス経済最高値2302億3000万円を抜いている。しかも、前年同月比で13.3%増と上昇傾向がはっきりしてきた。円安傾向も安定し、これから出る決算の上方修正も期待できる。アベノミクスの命運を決める選挙予測が10日の公示を前にすでに複数のメディアから出ているが、その辺から大きく動くかもしれない。日本におけるファンド筋も、持たざるリスクに怯えているのではないか。

さて、今週は週末にオプションSQ(特別清算指数)の算出日だが、裁定買い残が9月29日現在で2兆4758億円と、9月上旬に比べ1兆円増えており、注意も必要だ。

物色については、今まで通りテーマ株、材料株で行くしかないようだ。その他、今週の予定表を見ると、10日(火)日銀支店長会議黒田総裁あいさつ、IMF(国際通貨基金)の世界経済見通し、北朝鮮の朝鮮労働党創建72年と注目材料には事欠かない。特に北朝鮮リスクは市場に影を落とす可能性もある。

さらに、11日(水)には8月の機械受注、中国共産党第18期中央委第7総会と続き、12日(木)はファーストリテイリングの決算、G20財務相・中央銀行総裁会議。13日(金)はG20財務相・中央銀行総裁会議最終日、10月の米ミシガン大消費者景況感指数、9月の中国貿易統計発表と、なにかと忙しい週だ。今週の日経平均予想レンジは2万0300円―2万0900円とする。

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