外食大手が昭和レトロ「横丁」を手掛けるワケ

コロワイドや大庄などが次々と開業している

オープンスペースではいすに座ってゆったりと飲み食いできる。比較的客単価の安い業態は入口付近の通路、客単価の高い業態は奥の広場に配置されている。奥でゆったりと食事した後、帰りがけに立ち飲みでもう1杯飲んでもらおうと、レイアウトを工夫した。

「川崎のれん街」のオープンスペース。ぶら下がる提灯が雰囲気を盛り上げる(記者撮影)

雰囲気作りにもこだわった。入口から奥の広場にいたるまで店内のあちこちにカラフルな提灯がぶら下がっている。夜8時以降になると流しのミュージシャンやマジシャン、お笑い芸人が現れ、場を盛り上げる。

早めの時間は40~50代のサラリーマン客が、遅い時間は地元の20~30代の女性客が多いという。来店していた20代の女性2人は「地元の友人に評判を聞き、何回か来店している。価格がお手ごろだし、女性同士でも入りやすい」と話す。客層の拡大は狙い通りだ。横丁業態の開発を手掛けたコロワイドMDの橋澤順氏は「横丁内ではしごしてもらえるので、滞在時間も長い」と語る。

運営の効率化にもつなげる

月商は約3000万円、1日の客数は300~500人ほどだ。転換前の総合居酒屋と比べて売上高は6割増ほどで推移している。店舗間で厨房機器やバックヤードの洗い物を共有するなど運営の効率化にも取り組んでいる。蔵人賢樹コロワイドMD社長は「これまでなかなか新業態を開発できていなかったが、横丁出店で風穴を開けられた。横丁に限らず新ブランドも開発していきたい」と意気込む。

居酒屋チェーン「日本海庄や」などを運営する大庄は、近年、カキ店や羊肉店など新業態を次々と開発してきた。中でも宮崎県産の鶏肉料理を提供する「とり家ゑび寿」は20店にまで増えている。

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