プロが選ぶ「2017年秋必見の仕事ドラマ3作」 「逃げ恥」ブームの昨秋を超える力作ぞろい
同作は、今年1月1日の「ニューイヤー駅伝2017」で早くも撮影を行うなど、力の入り具合は相当なもの。役所広司さんや寺尾聰さんらベテラン俳優の重厚な演技、竹内涼真さんや和田正人さんらのダイナミックなランニングシーンなども含め、見て損はないドラマと言えます。
35歳の商社マンが学校改革に挑む
2作目は、「先に生まれただけの僕」。こちらも10月スタートにもかかわらず、半年前の4月に放送内容が発表されたほどの力作。高校校長の辞令を受けるエリート商社マン・鳴海涼介に櫻井翔さん、鳴海に反発しながらも目の前の問題と向き合う高校教師・真柴ちひろに蒼井優さん、鳴海の出向に戸惑う恋人・松原聡子に多部未華子さんら豪華キャストが集結します。
主なあらすじは、「とある民間企業が運営する私立高校は、勉強もスポーツもパッとせず、定員割れギリギリで“不採算部門”とみなされていた。学校の経営を立て直すために商社マンの鳴海が送り込まれたが、教育現場をまったく知らない彼は困惑し、コスト削減や受験生集めの営業すらままならない。現場の教師たちにも反発されるなど、『学校の常識は社会の非常識だ!』とストレスを募らせる中、どう打開策を見つけていくのか」。
制作サイドが、「この作品は、教師と生徒たちの友情・愛情を描くありきたりな学園ドラマではありません。未来を支える子どもたちのために、まずは、自分たち教師が意識革命しなくてはならない――。教育を施す、教師たちの人間物語を描きます」と宣言しているように、同作はあくまで“働く側”の人々を描くドラマ。35歳の商社マンが見た教育現場はどんなものなのか? そして、商社マンはどんな方法で学校を改革していくのか? 教育関係者だけでなく、ビジネスパーソンにとっても「僕ならこうするかな」と考えるなど、見応えのあるものになりそうです。
脚本の福田靖さんは、「HERO」「海猿」「ガリレオ」(フジテレビ系)、「DOCTORS 最強の名医」「グッドパートナー 無敵の弁護士」(テレビ朝日系)などを手がけた職業ドラマのスペシャリスト。さらに、演出の水田伸生さんは「Mother」「Woman」「ゆとりですがなにか」(日本テレビ系)などを手がけた社会派の名手だけに、学校や企業に潜む問題をシビアに描いてくれるでしょう。
地位や名声ではなく、仕事の本質を問う
3作目は、「ユニバーサル広告社~あなたの人生、売り込みます!~」。朝ドラ「ひよっこ」(NHK)でヒロイン(有村架純)の父親役を演じている沢村一樹さんが、同作の脚本を手がけた岡田惠和さんと早くも再タッグを結成します。
原作は、直木賞受賞作家・荻原浩さんが手がけるユニバーサル広告社シリーズの「花のさくら通り」。荻原さんが「広告の会社に勤めていた頃のことを思い出しながら書いた小説」「自分も周囲もみんなおバカで、なんとなく負け組で、毎日死ぬほど忙しく、それなのにとっても面白い日々でした」と語っているように、苦しくも楽しい仕事の日々がリアリティたっぷりに描かれるようです。
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