医師が警告!「妊娠中の食べ物」、ここに注意 「肉は?魚は?調理法は?」ポイントを解説
まず、いちばん気をつけてほしいのが、「肉の生食」です。
「DHA」「EPA」は、妊娠中も産後も助ける
【1】「肉の生食や不十分な加熱」は要注意
妊娠中に「トキソプラズマ」という原虫の一種に初感染すると、胎児は30~40%の確率で「先天性トキソプラズマ感染症」を発症します。
「先天性トキソプラズマ感染症」を発症すると、水頭症や脳内石灰化などによって発達が遅れる可能性があります。
「トキソプラズマ」は多くの温血動物に寄生します。ほぼすべてのほ乳類や鳥類は感染の可能性がありますが、特に「羊肉・豚肉・鹿肉は寄生しやすい」といわれているので注意が必要です。
「トキソプラズマ」は「生食や不十分な加熱」による感染が知られていますが、包丁やまな板などの調理器具からほかの食材や手にうつることもあります。
この感染を防ぐために、妊娠中の「肉の生食」は控えるようにしましょう。
【2】魚には「必要な栄養」がいっぱい(ただし大型回遊魚はNG)
最近は「魚の摂取量が減ってきている」といわれていますが、魚には大切な栄養が多く含まれています。
たとえば、週に1回魚を食べた妊婦とまったく食べない妊婦を比べたとき、魚を食べた妊婦の子どもは、小児ぜんそくやアレルギー性皮膚炎にかかる危険度が43%も低下したという研究報告があります。
これは魚油にある「DHA(ドコサヘキサエン酸)」と「EPA(エイコサペンタエン酸)」が影響しているからです。
このほかに、妊娠中に「DHA」を積極的に取ると早産率が低下したり、「EPA」を多く取ると出産後に気分が沈む症状(いわゆる「マタニティブルー」)が出にくくなったりと、妊婦にとっては「いい効果」がたくさんあります。魚は意識して取ることをお勧めします。
ただし、マグロなどの大型回遊魚は「水銀の摂取」を避けるために控えたほうがいいでしょう。
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