在日外国人との結婚を「恥」という残念な人々 いまだに残る偏見の連鎖を断ち切るべきだ

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特に近隣国の中でも中国大陸や朝鮮半島とは、日本は歴史的に見ると善隣外交が行われた時代のほうが、はるかに長いのです。ほんの百年と少し前、時の為政者の都合で作り出された偏見などが今に至るまで一部に、しかも根強く引き継がれているにすぎません。学びを通して高い識見を備える人になってください。

言葉を変えればその名残りで、自国を一段上に置き、他国の人を見下げたり傷つけて平気な人たちが、まだ存在しているということです。子どもたちのイジメにはまゆをひそめる人も、この問題には無慈悲で無知な人がいますが、とても残念です。恥ずべき価値基準であることを想起すべきです。

「パンのみにて生きるに非ず」とは言うけれど

さて、ここまで私は彼の国籍への偏見に対して私自身も在日コリアンですのでいささか熱を入れて書かせていただきましたが、別にこの結婚にもろ手を挙げて賛成しているわけではありません。この結婚は、慎重に見極めるべきほかの理由があります。

私がさくらんぼさんのご相談で心配するのは、彼が40代で定職がないということです。定職がないのに理由があり、とりあえず、いつも生活できる稼ぎか財産がある人ですか? 人間はカスミを食って生きてはいけません。一見すてきに見えても実体は口ばかりか、夢ばかり追いかけて稼ぐことに無関心な人がいますが、大丈夫ですか。

ご両親はそのことも、重要視しておられるはずです。最低限その条件くらいはクリアするか説明できるようになって、ご両親にあいさつを申し出るべきだと私は考えますので、その辺の彼の神経が気になります。

いずれにせよ今回は、親子げんかをたきつけるような調子になりましたが、決して本意ではありません。ご両親が偏見を払拭できないのも、ある意味、時代の犠牲者です。あなたの幸福を願っての意見であることは、十分に承知しています。ただそのような親の偏見を正してから前に進むには、あなたの時間が足らないと申し上げたいのです。

さくらんぼさんの人生の選択は、親の時代錯誤な価値観で決める必要はありませんが、愛だけでも生きてはいけません。

国籍の違いは問題ないと確信をもって申し上げますが、仕事に対する彼の意識を確認するために婚約を伸ばし、もう少し交際期間を設けることをお勧めします。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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