開業25年、独り勝ち続ける東京ディズニーリゾートの”継続力”

開業25年、独り勝ち続ける東京ディズニーリゾートの”継続力”

「今夏は東京ディズニーリゾート(TDR)の独り勝ち。あらためてその力を見せつけられた」。複数の旅行会社の幹部は、異口同音にそう語る。

開業から今年で25周年を迎えたTDR。景気低迷でレジャー産業全体が低迷する中、今夏はその底力をまざまざと見せつけた。これまでの入園者数は、過去最高を記録した2006年度(2581万人)を超えるペース。正式な発表はないが、4~6月期では、前年同期比5%程度の伸びだったようだ。

25周年に合わせ7月に開業した三つ目の直営ホテル「東京ディズニーランドホテル」は、週末では半年先の予約も難しいほどの人気ぶり。10月にはカナダのサーカス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の専用劇場も立ち上げる。

確かにこのようなハードの整備が集客に結び付いた側面はある。が、東京ディズニーランドそのものに目を向けると、新規のアトラクション導入はゼロ。06年度は東京ディズニーシー5周年に加え、人気アトラクション「タワー・オブ・テラー」が導入されたことと比較すれば、今回の強さはハード面だけでは説明がつかない。

キャスト全員参加の研修を初めて実施

 「今回の最大の商材は、25周年そのもの」。テーマパーク事業を統括するオリエンタルランドの砂山起一専務執行役員はそう語る。

同社では25周年に対して、長い時間をかけて準備してきた。運営部、商品販売部など全14の部門長と、ホテル、リゾートラインといったグループ企業の代表が集まるプロジェクトチームを立ち上げたのは、今から3年前。各部長は月に1度のペースで集まり、25周年イベントの内容を検討していった。

25周年の底辺に流れるテーマは「原点回帰」。TDRの強みは何か、今後の課題は何か。再認識する機会ととらえた。

それは実際のイベントにも表れている。ディズニーシーの貸し切りプランや25周年にちなんだディズニーシーでの銀婚式など、1年で25組の利用者(ゲスト)の願いをかなえる“夢よ、ひらけ”。これらはゲストに対する感謝という原点のほかに、もう一つの狙いがある。「当社はマスへの対応で成功してきただけに、少子化など社会変化に対する備えが遅れた面がある。今後のキーワードは“自分事(じぶんごと)化”」(砂山専務)。ゲスト個々の願いをかなえるイベントは、まさにTDRが自分事化に対応するきっかけとなる。

25周年の取り組みは、ゲストイベントだけにとどまらない。もう一つの核が、従業員(キャスト)に対するプログラムの数々だ。

「25周年を振り返って、自分が何をすべきか考えてみましょう」。ディズニーランドのそばにあるオリエンタルランド本社。「ユニバーシティルーム」と呼ばれる研修室で、リマイニングプログラムと呼ばれる社内研修が連日開かれている。

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