「苦しんで学ぶ英語」はどう考えても非効率だ 「ひたすら学習」より"星占い"のほうがいい
そんなとき、星占いが好きだった私は、英語のサイトに、より多くの情報があることを知りました(ちなみにイギリスは星占い大国です)。恋愛運などについて、無料で読めるサイトが日本語よりずっと多くあったのです。本気で知りたいので徹底的に読みますよね。動機は不純で、まったく立派なものではありません。でも、だからこそのめり込めたのです。しかも、占いは形容詞やあいまいな言い方、仮定法の宝庫ですので、ずいぶん語彙力や文法力が鍛えられました。
また、「バイリンガルの漫画」もずいぶん読みました。『ドラえもん』や『金田一少年の事件簿』などです。これらは、もともと日本語で知っている漫画を英語と日本語の2つの言語で読めます。吹き出しが英語で、欄外に日本語が載っているので、辞書いらず。
ほかにも、ドラえもんは過去や未来に旅するシーンも多く、難しい文法事項とされる「時制」や「仮定法」のオンパレードですから、視覚とともに「感覚的」に文法がわかるようになります。事件ものやサスペンスものは、やけに殺人事件関連の語彙が増えたりしますが、アガサ・クリスティやエドガー・アラン・ポーを原著で読む力の基礎にもなります。
好きなうえに楽しいことですから、「努力」をしているという感覚さえなく、いくらでも取り組むことができました。そうやって英語学習の入口が楽しいものに変わったことで、そのうちに力が自然と身に付いて、以前挫折した英字新聞を読みこなすことができるようにもなっていました。
マイナスの感情から始めるのではなく
ところで、「論語」にはこんな一節があります。
之れを好む者は之れを楽しむ者に如(し)かず。
あることを好きな人は、それを楽しんでいる人にはかなわない。
ストイックに努力するのが楽しい人は、もちろんそれでよいと思います。でも、もし努力しても結果が出ていないのなら、再考の余地があるかもしれません。英語の学習がつらいと思っている方は、「本音で」英語で読んでみたい、話してみたいことを見つけるほうが先決です。
「我慢しないと」「努力が足りない」「もっと苦しまないと」などとマイナスの感情から学ぼうとするのではなく、好きという気持ち、楽しいという気持ちに正直に向き合ったものだと、楽しく続きます。そうやって力が付いて、ハードルを越えていくこと自体に楽しみを覚えると、難易度が高いものにも挑戦したいと思うようになるのです。
まずは自分が「楽しい!」「ワクワクする!」と感じるもので、英語学習をはじめてみませんか。
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