楽天vsTポイント、"仁義なき戦い" ポイント頂上決戦、制するのはどっちだ?

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楽天は14年秋をメドに、「楽天スーパーポイント」を共通ポイントへと移行。加盟店をそろえるための準備作業を進めているところだ。現在は小規模な先行実験を行っており、「Rポイントカード」を入手できるのは楽天社内を除けば、全国で戸建て住宅を手掛けるタマホームのみ。タマホームの展示場訪問で楽天スーパーポイントを500ポイント、成約すると10万ポイント付与するサービスを行っており、希望者にはRポイントカードが手渡される。

楽天カードが広げるポイント優遇提携

タマホームは、かつてはヤマダポイントを付与。新築に必要な家電を購入できるため評判がよかったという。しかし、ヤマダ電機がエスバイエルを買収して住宅に進出したため、ヤマダのほうから提携解消を申し出た。そこで選ばれたのが、楽天スーパーポイントだった。

リアル店舗展開の先行実験としては、かなり地味だ。だからといって14年秋開始に向けた準備が難航しているわけではない。すでにクレジットカードの「楽天カード」はリアル店舗とのポイント優遇連携を行っており、肩慣らしはできている。

楽天カードは推定で700万枚以上発行され、アクティブユーザーの比率も75%を超えているとみられる。使えば必ず1%分の楽天スーパーポイントが貯まるため、楽天カードホルダーはリアル店舗でもメインカードとして使用している場合が多い。楽天サイト内での利用が中心というイメージがあるが、実際の比率は3割。残り7割はほかのサイトやリアル店舗での使用だ。

楽天で使えば還元率は2%。楽天以外のサイトやリアル店舗で使用した場合の還元率は1%が基本レートだ。しかし、「ポイント加盟店」の場合には2%、あるいは3%貯まる。たとえばエネオス(JX日鉱日石エネルギー)で給油した際に楽天カードで支払えば、還元率は2%。

つまり100円で2ポイント付く。Tポイントはそもそも、ツタヤ、ローソン、エネオスの3ブランドでスタートしたものでエネオスはT陣営の中核企業なのだが、Tポイントカードでの還元率は0・5%にすぎない。つまり楽天カードのほうが4倍も多く貯まる。Tポイントカードと楽天カードは併用できないため、楽天のサイトを利用しているユーザーにとっては、楽天カードのほうが圧倒的に魅力が大きい。

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