「電波少年の土屋P」60歳で映画初挑戦の狙い なぜいま「欽ちゃん」なのか

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「今回の映画制作を通じて、萩本さんについてあらためて思ったのは、この人、本当にテレビのことしか考えてないのねということ。もう、本当に四六時中、テレビのことしか考えてないんです。

実は、この映画をいちばん見てほしいと思うのは、テレビの仕事に携わっている人たち。ボクも含めてなのですが、われわれは、この人ほど本当にテレビを愛してるのだろうかという尺度で、あらためて問い直してみないと、今後、テレビはダメになるんじゃないかという意味で、タイトルの最後に“?”をつけました。だから、若いテレビマンには、特に見てほしい映画です」

「若いテレビマンには、特に見てほしい映画だ」と語る土屋さん(筆者撮影)

エンディングロールの後を見逃すな

さて、『We Love Television?』は、今年11月に日活系劇場で配給になる。なぜ、2011年から6年も経つ、今年、公開なのかと、やや意地悪な質問をしてみた。

「6年間、“寝かせてしまった”というのが正直なところですが、結果として、これは正解でした。先日、映画のシメのつもりで、現在、萩本さんが出演しているNHK BSの番組の撮影現場に伺ったのですが、そこで撮れたのが、“現役コメディアン”であること以上に、いまもって全身全霊で仕事に取り組む萩本さんの姿でした。ボクは、58年間に及ぶテレビのアナログ放送の“象徴”として、萩本さんを描こうとしていましたが、そのもくろみはいいほうに外れました。そういったことも含めると、本当に作るべきときに作った映画なんだなと思いますね」という。

今回の映画制作に「還暦の節目」の仕事の意味はないのかという問いに、まったくないと否定する土屋さんも現役そのものだ。もし、今回の映画を見た映画関係者からオファーがあれば、2作目、3作目にも取り組む意欲があるそうだ。映画は、テレビと違い、途中でチャンネルを変えられる心配がないから、好きなようにつくれるのが気持ちいいという。

最後に、土屋さんから気になる一言があった。

「エンディングロールの後に、すごいシーンがあるので、席を立たずに最後まで見てください。そこが、この映画全体のテーマでもある、非常に重要なシーンなので」

森川 天喜 旅行・鉄道作家、ジャーナリスト

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もりかわ あき / Aki Morikawa

現在、神奈川県観光協会理事、鎌倉ペンクラブ会員。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を雑誌、オンライン問わず寄稿。メディア出演、連載多数。近著に『湘南モノレール50年の軌跡』(2023年5月 神奈川新聞社刊)、『かながわ鉄道廃線紀行』(2024年10月 神奈川新聞社刊)など

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