東芝の家電、スマホとの連携で何ができる? 便利だが使いこなせるのか

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従来からエアコンはスマホと連携していたが、さらに機能を充実させた。帰宅前に冷・暖房運転を開始できる遠隔操作のみならず、室温が32度以上になるとメールで通知する機能に対応。ペットを飼っている家庭において、犬や猫の熱中症を心配する必要もなくなるだろう。人の動きをセンサが検知するとメール通知する機能も搭載しており、家族の帰宅を把握したり、一定時間不在検知するとメール通知することで消し忘れのムダも防いだりできる。

月額利用料は500円、HEMSを見据える

きめ細やかな家電コンシェルジュのサービスを利用するには、月額500円を支払う必要がある。こうしたスマホと連携するスマート家電は「14年度には自社製品の2割を占めるようになる」(石渡社長)。はたして購入者の何割がスマホ連携機能を利用するかはわからないが、東芝が先に見据えるのはHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の普及である。

東芝はHEMSの機器として家電をとらえており、太陽光発電や蓄電池、電気給湯器などを含む住宅設備や家電すべてをクラウドに接続することを考えている。数年後の普及が期待されるスマートハウスを導入した時、すでにスマート家電ならば買い換える必要がない。

もちろんスマホ連携の機能を使わなくても、今回発表した冷蔵庫、洗濯機、エアコンいずれも単一商品として十分に魅力がある。冷蔵庫は野菜を新鮮保存できる機能を備え、洗濯機は「マジックドラム」を採用したことで洗濯槽を清潔に保つ設計となっている。エアコンは空気清浄機能に加え、脱臭機能や肌へのうるおい機能もある。3製品すべてが省エネ設計である。

14年度にかけて消費増税前の駆け込み需要も期待できるため、家電商戦はヒートアップすることが予想される。東芝は各社が多機能商品で仕掛けてくる中、スマホ連携と高機能家電で勝負に出る。

前田 佳子 東洋経済 記者

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まえだ よしこ / Yoshiko Maeda

会社四季報センター記者

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