パナソニック、「脱家電メーカー」への決意 津賀社長が語る、目指すべき姿
狙うは「B2B事業の最大化」
主役は、もはや家電ではない──。そんな宣言とも取れた。
1月8~11日、米ラスベガスで世界最大の家電見本市「CES」が開催された。初日の基調講演を飾ったのは、12年6月に社長に就任した、パナソニックの津賀一宏氏。1時間半にわたるスピーチで強調したのは、「B2B事業の最大化」だった。
基調講演の後、東洋経済などの取材に応じた津賀社長はパナソニックが目指すべき姿について語った。
「米国では『パナソニックはテレビメーカー』との単純な見方をされている。社内でも過去から、家電メーカーとの意識が強かった。しかし、実態はそうではない。もはや売り上げに占める家電の比率は3分の1。しかも(テレビなどAV家電ではなく)白モノ家電の比率が高い。
われわれは家の中(家電)だけではなく、車の中、飛行機の中、公共スペースや(小売店舗や飲食店舗などの)サービス業界に対してもきちんと貢献できるんです」
かつて家電メーカーの雄だったパナソニック。その看板商品はテレビだった。が、2期連続で7000億円超という巨額の最終赤字を計上するのは、そのテレビ事業の不振が原因だ。津賀社長はパナソニックの核となる事業を、消費者向けの家電から、企業向けのB2Bへ大きく変えていくという。
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