台所用スポンジは、やはり衝撃的に汚かった 少なくとも1週間に1回は取り替えよう
キッチンで使うスポンジを敵視する必要はない。だが、とても汚くなる可能性はある。汚れたスポンジに細菌がどれだけ含まれているのか、科学者による研究が最近発表された。その研究について記事を書いたところ、読者からの質問が多数寄せられたので、私はさらに情報を集めた。今回の記事で読者からの疑問に答えたいと思う。
スポンジは頻繁に取り替えるべき
最初に、前述の研究では何が行われ、何が行われなかったかを確認しておこう。
この研究は、一般的な家庭用品であるスポンジの中にどれだけの細菌が住んでいるのか、その数の測定方法を改善するために計画された。以前の研究では、研究室の中で汚染されたスポンジから細菌が集められ、シャーレの中で培養されて観察された。しかし、この研究を率いたマーカス・エーゲルトによると、シャーレの中ではすべての細菌が育つわけではないので、こうした方法では細菌の数は低く見積もられていたかもしれないという。エーゲルトはドイツのフルトヴァンゲン大学教授で微生物学者だ。
エーゲルトらの研究は、一般に使用されていたスポンジの提供を受けて行われた(調査対象となったスポンジは14個で、研究者たちもその少なさを認めている)。研究はスポンジの消毒方法を評価するためのものではなかったが、研究者たちはスポンジの提供者から、スポンジをどう手入れしているか情報を集めた。すると、洗剤や電子レンジなどで定期的に手入れされていたスポンジから、「モラクセラ・オスロエンシス」という細菌がより多く検出されるという結果となったのだ。この細菌は一般的なもので無害だが、免疫力が低下している人は感染することがある。
エーゲルトによると、スポンジがにおうようになってきたら、それはその細菌がいるというサインになりうるので、菌が有害ではないとしても捨てたほうがいいという。米農務省も、スポンジを頻繁に取り替えることを勧める。なぜなら、スポンジは「清潔にするのが難しい」からだ。
エーゲルトはインタビューで、「スポンジについて、ヒステリーになったり怖がったりすべきではない」と述べ、無菌の環境でも人は病気になることがある、と付け加えた。「しかし、自分が病気のときや、家庭に病人がいるような場合は気をつけたほうがいい」とも述べた。
それでも心配な人のために、ノルウェーの応用研究機関、ノフィマ(Nofima)の微生物学者、ソルベーグ・ランスラッドが提案する3つのコツを紹介しよう。ランスラッドは、キッチンでの菌の混入を減らす方法を調べている研究者だ。